市が奨学金返還を支援へ 地元就職で最大100万円補助【宇部】
宇部市は、若者の移住・定住促進と市内中小企業などの人材確保を支援するため、大学などに進学し在学中に奨学金の貸与を受けた人を対象とした「奨学金返還支援制度」を創設する。今年度に制度の周知を図り、来年度から交付を始める。 支援対象となるのは、今年4月以降に市内に就業し、▽毎年10月1日を基準日として市内に居住し、正規雇用で市内中小企業に就業、または1次産業に従事、市内で起業▽10年以上継続して市内に定住する意思を持つ▽申請初年度の4月1日時点で満30歳未満▽日本学生支援機構の第1種または第2種奨学金の貸与を受けていた-などの要件を満たす人。 補助期間は支援開始から最大10年。毎年10月1日の基準日時点で市内在住と市内就業の継続が条件となる。補助額は最大100万円で、実返還額または限度額のいずれか低い方の額を補助。1~5年目までは年間最大12万円、6~9年目は年間最大8万4000円、10年目は最大6万4000円を補助する。 市によると、他の導入自治体の先行事例から、年間30人程度の支援を想定している。篠﨑圭二市長は「昨今の社会状況の変化に伴い、奨学金の返済に困っている若者がたくさんいる上、市内の中小企業は人材確保が困難な状況が続いているので、制度を構築した。市内の企業に活用してもらえれば」と述べた。