生成AIツールを導入する最大のメリットは、会議の時間を減らせること(海外)
マイクロソフトのAIツールCopilot(コパイロット)の一部のユーザーは、会議への出席回数を減らすことができたと報告している。 多くの労働者は、多過ぎる会議が生産性を低下させていると述べている。 AIが作成した会議の要約を使えば、欠席した会議の遅れを取り戻すことが容易になる可能性がある。 会議が嫌いな人なら、会社にAI技術を採用してほしいと思っているかもしれない。 2024年3月、マイクロソフト(Microsoft)は、同社の生成AIツールであるCopilot(コパイロット)のユーザー1300人を対象にした新しい調査結果を発表した。主に北米とヨーロッパを拠点とするユーザーたちは、AI ツールを使う最大のメリットのひとつは会議に費やす時間を減らせることだと報告している。 Copilotを10週間以上使用した労働者の37%が会議への出席回数を減らすために使ったと回答したが、7週間から10週間使用した人で同じ回答をしたのは22%、3週間から6週間使用した人では18%だった。 マイクロソフトはブログ投稿の中で、従業員が 欠席した会議に遅れを取り戻せるように支援することは、AIで生産性の向上を目指す労働者や企業にとって「簡単にできること」の一つだとしている。 例えば、会議を欠席した従業員は、AIが作成したイベントの要約を読むことができる。理論的には、AIの助けによって会議の記録を全部見たり聞いたりする必要もなく、状況を理解できるようになる。 平均的なCopilotユーザーが1日に14分、月に5時間、年間で1週間半分の労働時間に相当する時間を節約できた理由のひとつには、会議にかかる時間を節約できたことが挙げられる。 「従業員にはメモを取ることや録音を聞くことを心配する必要はなく、代わりに AIに重要なポイントの要約をするように依頼してほしい」とマイクロソフトはブログ記事に書いている。 「また、上層部はAIを使って、長い文書や長々と続く電子メールでのやりとりを要約することができる」 多くのアメリカ人は、会議は生産性を低下させると考えている。2023年12月と2024年1月、ソフトウェア会社アトラシアン(Atlassian)がウェイクフィールド・リサーチ (Wakefield Research)と共同で実施したアメリカのナレッジワーカー1000人を対象とした調査では、回答者の73%が、会議があるために仕事がはかどらないと回答している。このアメリカの回答者の調査結果はBusiness Insiderに提供された。 回答者の79%が、会議に費やす時間を短縮できれば、仕事の生産性が向上するとし、さらに回答者の50%が会議が多過ぎるため少なくとも週に数日は残業しなければならないと答えている。ほとんどの回答者は、会議には必要な時間の2倍かかっていると述べていた。 AIはすでに一部の労働者の時間を節約しているが、多くの企業はこれらの技術がどのように付加価値を与えることができるかをまだ正確に把握していない。マイクロソフトの調査では、一部の新規採用企業にとって、AIツールを使って会議の時間を短縮することは簡単に実現できる可能性があることを示唆している。