大谷選手「勝手に送金された」 今後の捜査は「セキュリティ突破の手口と金の流れが焦点」専門家が解説
さらに、ESPNが水原氏を電話取材した際に、大谷選手の広報担当者が同席していたと報じられている点について、「広報担当者の危機管理に疑問を感じる」と語った。 「本来なら取材前に水原氏が何をどこまで語るのか把握しておくべきで、その内容に嘘や矛盾がないか大谷選手にも確認をとらなければいけない。にもかかわらず、水原氏の主張が一方的にそのまま世に出てしまった。その後に『実は借金の肩代わりではなく盗まれた』と発信が二転三転したことで、むやみに世論の疑念を深める結果になった。盗まれたのが事実であれば、大谷選手としては痛くもない腹を探られたことになる」 加えて、「危機管理広報の立場で、大谷選手を守って傷口を最小限にとどめることを考えるのなら、水原氏に責任がある部分を早い段階で明確に切り分ける必要があった。広報がうまく機能していないのではないか」と懸念を示した。 スポーツ選手がトラブルに巻き込まれないために、何が必要なのか。神庭氏は次のように提言した。 「若くして活躍し、海外に出ていくスポーツ選手は多いが、お金を稼いでいる人のところには有象無象の怪しい輩がわらわらと寄ってくる。お金や税務、法制度などについて知見のある人が、きちんとガードしてあげなければいけない」 「大谷選手は日本の宝であり世界的なスーパースターでもあるが、まだ29歳と若い。ひょっとするとマネーリテラシーに関しては、一般的な29歳とそこまで大きく変わらないかもしれない。本来ならば『ガードする側』である水原氏に裏切られたのは不幸だったが、一刻も早く大谷選手がプレーに専念できるマネジメント体制を整えてほしい。誰か1人に大きく依存すると、今回のような暴走の懸念もある。きちんと相互チェックが働くように、信頼できる複数人のチームでバックアップしていけるといい」 (『ABEMAヒルズ』より