J2清水、今季初ダービー制し前半戦首位ターン 北川航也が決勝弾…今季得点試合は8戦全勝
◆明治安田J2リーグ▽第19節 清水1-0藤枝(8日・アイスタ) 今季初のダービーはオレンジに軍配が上がった。清水エスパルスは藤枝MYFCに1―0。2試合ぶりの白星で前半戦の首位ターンを決めた。後半22分、FW北川航也(27)が決勝の今季9点目。エースが決めた試合は今季8戦全勝で、今季ホームでの無敗(8勝1分け)も継続した。粘りを見せた藤枝だが清水のプレッシャーをかわしきれず、今季9度目の無得点に終わった。 ***** 決めるべき男が、重い空気を切り裂いた。清水は後半22分、DF山原が縦パスを送り、受けたMF乾が右クロス。フリーで走り込んだ北川が右足を振り抜き、待望の先制点を突き刺した。「乾選手からいいパスが来た。流し込むだけでした」。5月11日の鹿児島戦以来、4試合ぶりの今季9号。今季最多となる1万7707人が集まった本拠でマン・オブ・ザ・マッチを射止めた。 先日、第2子(長女)が誕生したばかり。集結した仲間と共に「ゆりかごダンス」で祝福したエースは「娘のためというのもあった。やっぱりかわいいですよ」。パパの顔で照れた。対藤枝は2年連続の得点で、今季自身がゴールした試合は8戦全勝となった。 バチバチの真っ向勝負でプライドをぶつけ合った。清水は基本の4バックでなく、藤枝と同じ3バックでスタート。直近の敵地で2敗を喫しており、秋葉忠宏監督(48)は「もう一度、ファーストディフェンダーの迫力が出やすいように」と“ミラーゲーム”に踏み切った。序盤からボールを保持し、シュート数は12対3。北川も「セカンドやルーズボールが自分たちに転がった。アウェーの反省を生かせた」とうなずいた。 昨季開幕7戦で勝ち点5と苦しんだチームは、生まれ変わったように14勝1分け4敗。勝ち点43を積み首位で前半戦を折り返した。「まだまだ満足できない」とエース。次は12日の天皇杯を挟み、16日に敵地で愛媛戦が待つ。オレンジ軍団は頼れる主将を中心に、唯一にして絶対の目標達成へ加速していく。 (武藤 瑞基) ☆清水DF山原怜音(25歳誕生日に決勝点にからむ活躍)「1万8000人近い人に祝ってもらった経験はないのでうれしい」
報知新聞社