美容業界トレンド白書:中国発の化粧品ブランドが海外進出ブームに
【東方新報】上海市で11月7日に開幕した「2024東方美谷国際化粧品大会」にて、『2025東方美谷グローバル美容業界トレンド予測白書』(以下、「白書」)が発表された。 この白書によると、2024年の中国美容市場は成長率が鈍化し、競争が一層激しくなっている。近年、「中国メイク」が韓国や日本などで流行し、中国国内ブランドがメイクアップを中心に、集団での海外進出を加速させている。国潮(中国伝統の要素を取り入れた国産品)メイクの文化的影響力が世界に広がる中で、これらの中国ブランドは国際市場から大きな注目を集めている。 2025年の美容業界について、「白書」は4つの主要トレンドを示している。第一に、美容業界の競争の再編と競争の激化。第二に、ブランドが新たな成長機会を模索し、販売チャネル間の競争も激しさを増している。第三に、最新技術が美容分野に導入され、革新的な新市場を開拓している。第四に、持続可能性の話題が「グリーン」から「革新」へと広がり、美容業界における新たな価値観を生んでいることだ。 人工知能(AI)やバイオテクノロジー、素材開発から高級でプロフェッショナルなユーザー体験まで、テクノロジーが美容市場の新たな価値を生み出している。皮膚科学に基づいたスキンケア商品が、肌の悩みを抱える消費者にとって理想的な選択肢となり、国内ブランドにとっても成長のチャンスをもたらしている。「白書」によれば、この動向は美容業界において研究開発と革新に一層の投資を促すと同時に、多くの資本の注目を集めている。 「白書」では、輸入化粧品の流入が減少を続けている中、海外企業が中国市場で長期的に安定した発展を目指すには、現地の消費者のニーズに応えると同時に、ローカルブランドの物語性に焦点を合わせるべきだと指摘している。 美容業界では、中高年女性の存在も無視できないと「白書」は強調している。近年「シルバー経済」が新たな「ブルーオーシャン(未開拓市場)」として注目されており、また、体験型消費の台頭が業界の成長を導いている。 さらに、「白書」によると、消費の高度化と個別のニーズの高まりを背景に、上海の化粧品産業は大いに発展している。一方では国内ブランドが次々と革新を遂げ、他方では国際ブランドが中国国際輸入博覧会(進博会)や東方美谷国際化粧品大会などのプラットフォームを利用し、上海との交流と協力を積極的に進めている。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。