マッシュの通期営業利益が100億円突破 24年8月期は「ジェラピケ」けん引「バブアー」飛躍
ビューティ事業は“中身”の良化に手応え ビューティ領域では、「スナイデル ビューティ(SNIDEL BEAUTY)」が同57%増と絶好調だったが、主力業態の「コスメキッチン(COSME KITCHEN)」は同1%増、「ビープル(BIOPLE)」が2%増と足踏みが続く。昨年4月にビューティ事業会社マッシュビューティラボのトップに就いた豊山YAMU陽子社長の下、原価構造の見直しなどの改革が進んでおり、「中身は確実によくなっている。お客さまを楽しませるさまざまなアイデアを形にできるかが今期の勝負どころ」と近藤社長は前を向く。両ブランドとも、足下の7~9月については前年の2ケタ増ペースで推移している。「コスメキッチン」はEC催事「ザ オーガニック デイズ(THE ORGANIC DAYS) 」が集客につながり、「ビープル」はインナーケア強化が響いている。「トーン(TO/ONE)」「セルヴォーク(CELVOKE)」も業績が上向きつつあるという。
新規3領域の拡大を成長ドライブに
成長領域に据える「メンズ」「キッズ&ベビー」「ライセンス」の3事業は、売上高合計が前期比36%増の155億円となり、強化方針を打ち出した22年8月期末の時点(76億円)から約2倍の規模に成長した。中でも「バブアー(BARBOUR)」はアウター以外のMD拡充やコーディネート提案により女性客の取り込みが進み、同72%増の42億円と飛躍した。「現在は女性比率が3割まで高まってきたが、さらに伸ばせる余地がある」(近藤社長)と手応えをつかむ。昨年11月に池袋サンシャインシティにオープンした「セサミストリートマーケット」1号店の売上高は5億円とすべり出しは順調で、今期の新規出店もすでに決まっている。
グループ連結での25年8月期売上高は1300億円を計画する。期中の大きなトピックスは基幹ブランド「スナイデル」の20周年。直近でもニュージーランド発のキッズ&ベビー服「ジェイミーケイ(JAMIE KAY)」 (10月~)、サロン向けヘアケアの「インナーセンス(INNERSENSE)」(11月~)、を始動し、米国発バッグブランド「レスポートサック(LESPORTSAC)」の国内販売会社の全株式を伊藤忠商事と共同取得(10月)するなど、積極的な新規事業開拓で攻勢をかける。