「早慶の現役実合格者数ランク」 実合格者数、早稲田111人・慶応104人で渋谷教育学園幕張が首位 2位と4位は公立高校
【新・親も知らない今どき入試】 ◇記念受験は少数派に 今週から、難関私立大の実合格者数ランクを紹介していこう。 学校別の大学合格実績は、「延べ合格者数」で示すことが多い。しかし、複数学部の併願が可能な上、多様な入試方式がある私立大の場合、学校によっては「1人の生徒が複数の学部や入試方式で合格して、数を稼いでいる」という批判もある。そこで、学校の真の合格実績を示すため、1人の生徒が同一大学にいくつ受かっても1人としてカウントする、「実合格者数」でランキングを作成した。 データは、総合型選抜や学校推薦型選抜など、全入試方式の現役合格者数を調査し、回答があった1598校について、大学の付属・系属校などを除いて集計したもの。埼玉の浦和(県立)や千葉の千葉(県立)、東京の日比谷や開成、神奈川の聖光学院など、実合格者数が多くても、非公表や未回答の学校は掲載していない。 初回は、早稲田大と慶應義塾大の実合格者が多い学校を集計した、「早慶の現役実合格者数ランク」を見ていく。 早慶それぞれの実合格率(延べ合格者数÷実合格者数)は、慶大が1・18で早大が1・38。慶大の1人当たりの平均合格学部数が約1・2学部、早大は1・4学部ということだ。総合型や学校推薦型で合格できるのは原則として1学部なので、実合格率を下げる要因になるが、それでも意外に少ないと感じるのではないか。予備校関係者は言う。 「かつては、記念受験として文系学部をすべて受ける受験生もいたが、今は少数派。合格確実校、本命校、チャレンジ校と難易度差をつけたタテの併願が一般的になり、早慶の学内併願が減っている。早大の実合格率が高いのは、慶大より学部数が多いからでしょう」 ランキング1位は、中高一貫校の渋谷教育学園幕張。延べ合格者275人中、実合格者は215人で、実合格率は1・28。大学別の実合格者数は早大が111人、慶大が104人で、早慶ともに附属・系属校を除いて、回答のあった学校の中で最多だ。実合格者が卒業生に占める割合は62・3%。早慶にダブル合格している生徒もいるが、それでも高い占有率といえよう。 2位は横浜翠嵐。中高一貫校に比べて3年制の公立校という不利な条件ながら、実合格者は197人。卒業生に占める占有率は53・2%で、2人に1人が早慶に現役合格。4位の湘南も公立校ながら占有率は47・1%で、卒業生の半数近くが早慶に現役合格している。