ゴールドマンのハッチウス氏、米インフレなお鈍化-利下げ開始6月に
(ブルームバーグ): 米ゴールドマン・サックス・グループのチーフエコノミスト、ヤン・ハッチウス氏は、米国のインフレ指標はここ数カ月に上向いているものの、なお低下傾向をたどっていると指摘した。同氏の見解は、6月に利下げが開始されるという同行の予想を裏付けている。
ハッチウス氏は20日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで「財と家賃、労働市場のいずれに関しても、インフレをもたらす要素に目を向けた場合、傾向は依然として明るいと考えられる」と述べた。
ハッチウス氏率いるゴールドマンのエコノミストらは最近、今年の米利下げ見通しを0.25ポイントずつで計3回に引き下げた。従来は4回を予想していた。最初の利下げについては6月を見込んでいる。
ゴールドマン、2024年の米利下げ回数見通しを3回に変更-従来4回
ハッチウス氏は、今月初旬に行われたパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言に言及。「利下げは遅くとも6月中になるという響きだった」と述べた。
また「ここ1週間にインフレデータの上振れが見られた。よって『そうしたデータを受けてパウエル氏の認識は変わっただろうか』という疑問が生じる」とした上で、「私の見方は『ノー』だ」と語った。
ハッチウス氏はこのほか、米金融政策は「かなり」景気抑制的だとしつつ、目先の経済成長には問題とはならないと述べた。
原題:Goldman’s Hatzius Says Inflation Headed Lower, June Cut Likely(抜粋)
--取材協力:Jonathan Ferro、Lisa Abramowicz.
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Nazmul Ahasan