防衛省の中学校跡地の取得 対馬市長「売却を前向きに検討」 長崎
陸上自衛隊の訓練のため、防衛省が長崎県対馬市美津島町の市立浅海中跡地の購入を予定していることを巡り、比田勝尚喜市長は3日、「売却を前向きに検討すると先方へ伝えている」ことを明らかにした。災害など有事の際、自衛隊の拠点にもなり得るとの理由。 同省によると、陸自対馬駐屯地(同市厳原町)の部隊の練度向上を目的に廃校施設を活用する。2025年度概算要求で土地と建物の購入費を計上しているが金額は非公表。 比田勝市長は同日の定例市議会行政報告で、陸自対馬警備隊から相談を受けていたと説明。正式な申し出後に「早い段階で近隣地区に説明し、理解を得た上で対応する」と語った。 市教委によると、敷地面積は校舎、体育館、グラウンドを合わせて約1万9千平方メートル。20年に閉校し、校舎や体育館が残っている。 陸上幕僚監部は、訓練内容は「今後検討していく」とした上で、例として「廃校舎を使った市街地戦闘訓練、グラウンドや廃校舎へのヘリコプターからの降下訓練」などを示した。