『キングオブコント2024』ラブレターズ祝優勝!7歳から応援していた奥森皐月と“しいたけ占い”の予言
ダンビラムーチョの“謎の一面”をもっと知りたい
思い返したときに、自分が最も声を出して笑った純粋に好きなネタは、ダンビラムーチョの『冨安四発太鼓』だ。 明転してリンゴ飴を持っている人がいるのも、登場1秒でおもしろい人が出てきたとわかるのも、最高。変な人とそれを見ているツッコミ役という構図にしては、原田(フニャオ)さんのキャラクターがおもしろい。 「わぁ、俺、太鼓大好きなんだよなぁ」のセリフをはじめ、基本的には楽しそうにしているのがチャーミングだった。四発太鼓に対するツッコミも過度な鋭さがなく、むしろ丸みを帯びたような一つひとつのセリフが絶妙なおもしろさを作り出していた。 保存会のおじさんの「悲壮感が出ないように笑うようにしている」というひと言が妙に切なく、最終的にどちらのキャラクターも愛おしく思える不思議なコントだったと思う。放送の数日後に「冨安四発太鼓」がトレンド入りしていたので、きっと多くの人が心を掴まれている。 ネタ前のVTRでの「注目しないで注目してほしい。細部はけっこう終わってるところあるんで」というコメントも斬新だったし、ダンビラムーチョのパーソナリティには惹かれるものがある。 トンツカタン森本さんのYouTube『タイマン森本』に過去にダンビラムーチョがそれぞれ出演していたのだが、大原さんは歌とウクレレが上手く、原田さんがジャグリングや皿回しなどの曲芸ができるという謎の一面を知れた。 どちらもめちゃくちゃおもしろかった。それに、「急げダンビラムーチョ」という曲があるらしい。まだまだ謎が多いので、今後バラエティ番組などでもっと深くダンビラムーチョを知りたい。
7歳から応援していたラブレターズの優勝
この連載ではたびたびラブレターズを応援していることを書いてきたが、とうとうチャンピオンになった。本当に本当にうれしい。 私は7歳のときに『西岡中学校』に出会い、深夜ラジオを聴き始めたころに『ラブレターズのANN(オールナイトニッポン0)』を聴いた。ずっとずっとおもしろいと思っている人たちが優勝するというのは、やはり特別な興奮がある。 ラブレターズは第1回大会から17回連続で出場し、2011年の第3回大会で初決勝に進出してから今年で5度目の決勝。優勝までの決勝進出回数が最も多いチャンピオンが誕生した。長きに渡ってチャレンジし続けた末に頂点を獲ったという事実は、恐ろしいほどカッコいい。 2011年大会では「無印(ノーマーク)のシンデレラボーイ」というキャッチフレーズがついていたが、昨年は「帰って来た演技派コントボーイズ」となり、初決勝から13年経った今回「狂気と哀愁のコントブルース」に変化した。同じコンビのものとは思えない。 決勝直前に出演したニューヨークのYouTubeチャンネルでは、「13年って、オリンピックとかでもヤバい」と言われていた。本当にアスリートに近いと思う。 ただ、そこでは「今年負けたら来年は出場を休もうかと思う」という話や「自分たちに期待するのが怖い」ということを語っており、妙にうしろ向きだった。 優勝後のラブレターズのラジオ『階段腰掛け男』を聴いてその理由がわかった。昨年サルゴリラに惜敗したときと同じ10番目という出順で、どうすることもできないという気持ちに苛まれていたそうだ。 運命を受け入れ、「優勝はできない」とすら考えるほどの心持ちで本番を迎えたという。ただ、その謙虚な姿勢がかえって余裕を生み、優勝へ導いたようだ。 5回目の決勝だが、ファイナルラウンドに進出したのは今回が初。連続で2本ネタを披露するという大変な状況だったが、ここではこれまでの多くの単独ライブの経験が活かされたそう。 ラブレターズの単独ライブはネタの間に映像が挟まることが少ないため、早着替えにも慣れていて、それによる余裕があったと話していた。経験が実を結んで結果につながったというのは素晴らしいストーリーだ。 2本目のネタ披露後に審査員から少し厳しめのコメントもあったのにも関わらず、最終的に優勝したのはなんともラブレターズらしい結末だ。