ボッチを避けるために声をかけてきたクラスメイト…女子2人の微妙な関係に「共感でしかない」と好評の声【作者インタビュー】
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、漫画家の田中火蛾さんが手がけた『勝手だなぁ』をご紹介しよう。 【漫画】ボッチ回避から始まった関係性…女子2人の微妙な距離感を描いた話に「どちらの気持ちも分かる」と共感の声 同作は、2人の女子生徒の微妙な関係を描いた作品。田中さんのX(旧Twitter)に投稿されると、多くの人から注目を集めたようで1.6万もの「いいね」が寄せられている。そこで作者である田中さんに『勝手だなぁ』を創作したきっかけについて話を伺った。 ■“ボッチ回避”から始まった女子同士の微妙な友情物語? お昼休み、ひとりでお弁当を食べていたフジイのところにクラスメイトのサイトウがやってきて「一緒に食べて良い?」と声をかける。唐突のことで驚いたフジイは「あ、え?」「いいけど」と応えたものの、サイトウにはいつも一緒にいるグループがあるはずなのに、わざわざ自分に声をかけてくることに疑問を感じていた。 グループと一緒にお昼を食べないことから、何かトラブルがあったと察するフジイ。そして、“ボッチを避けたいがために私に声をかけた”と理解するも、「どうせすぐいなくなるでしょ」と高を括る。しかし、教室移動や体育の授業など、何をするにしてもフジイについていくるサイトウ。かれこれ1週間が経ってもサイトウがつきまとうため、フジイは意を決して「首突っ込むようでアレだけど 仲直りしないの? いつもの人達と」と声をかけ…。 フジイとサイトウの微妙な関係を描いた同作に対し、読者からは「女子同士の雰囲気が共感でしかない」「話もいいけど、絵のタッチが最高」など好評の声が相次いでいた。 ■かなりこだわって描いた部分は「目線」 ――『勝手だなぁ』を創作したきっかけや理由があればお教えください。 読んだ人が感情移入できるような作品を描いてみたいなと思ったのが発端でした。もともと漫画をSNS上で公開していたのですが、あまりスポットの当たらない「あるある」の感情を漫画として描いた時の、読者の方々の「わかる」「共感する」のような言葉を見て、作者自身も「私もわかるよ!」と感じた時の読者の方々との透明なコミュニケーションがなんだかとても楽しいと思ったからです。 ――描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。 登場人物の「視線の向き」や「手の位置」に注目していただきたいです。人の感情って表情だけではなく仕草や視線にも現れますよね。「このキャラクターは本当の気持ちを伝える時、目線を相手に合わせるだろうな」「このキャラクターはきっと人の目を見るのが苦手だな」とか、かなりこだわって描いています。緊張度合いで腕や手の身体からの距離感が変わったり。そういう描写を描くのが漫画を描く時一番楽しかったりもします。 ――他の作品も含めて登場する人たちの描き方が独特なタッチで、そこが魅力のひとつかと思いますが、こういった作風はどのような経緯でたどり着いたのでしょうか? もともとホラーな作品が好きで、タッチに関してはその好みが顕著に表れているかもしれません。暗くて、ジメジメとした雰囲気というか…。キャラクターデザインに関しては、すごく可愛い子よりもちょっとクセのある子のほうが好きだという趣味が表れていると思います。 ――今後の展望や目標をお教えください。 刺さる人に共感してもらえる作品を描いていけたらいいなと思います。 ――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。 まだまだ駆け出しなので、頑張っていきたいです。現在となりのヤングジャンプ様で『何かが至りません』が公開されています。よろしくお願いいたします。
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