自治体がメルカリで「粗大ごみ」を売る 注目のごみ削減策で歳入もゲット 「出品して数十秒で売れるものも珍しくありません」 先進的な自治体には各地から問い合わせも
“粗大ごみ販売”が注目を集めている。2年前から一部の自治体が、フリーマーケットアプリ「メルカリ」を活用した粗大ごみの販売を開始。自治体に集まった粗大ごみを、職員がメルカリに出品して販売するこの取り組みは、家電や家具の中古品を、ネットで簡単に見られることもあって、グッと身近なものになり、売れ行きは絶好調だという。 「出品して数十秒で売れるものも珍しくありません」。そう話すのは、静岡県三島市廃棄物対策課の山添豊さん。
メルカリによると、現在、全国の10自治体が、メルカリでの粗大ごみ販売を実施中。粗大ごみの「メルカリ出品」を、昨年9月からスタートした三島市では、半年で450点近くが売れ、およそ4トンのごみ削減に成功した。出品商品の9割以上が売れている人気ぶりだ。 悩みの種だったごみが減り、半年で50万円近い市の歳入にもつながり、購入者は欲しい物を激安価格で手に入れられる。まさに“いいことずくめ”の取り組みについて、山添さんに話を聞いた。
■きっかけは“最終処分場の逼迫” 粗大ごみ処理に税金8000万円
【静岡県三島市廃棄物対策課・山添豊さん】「もともとは、リサイクルが中心で“リユース”はあまりできていませんでした。清掃センターに集まった粗大ごみの内、プラスチックなどは燃やし、木製のものは、市がリサイクル業者にお金を払って引き取ってもらっていました。しかし、最終処分場はどんどん逼迫(ひっぱく)。年間8000万円ぐらいをかけて、県外の民間の処分施設に引き取ってもらう事態になってしまったんです」 「“どうにかしてごみを減らさなければいけない!”そんな時、メルカリを活用した粗大ごみ販売の事を知り、興味を持ちました。以前から、エネルギーを使うリサイクルより、そのまま使うリユースの方が効率がいいと意識していましたし、何より、この販売方法は自分たちの負担が少なくて済みます。自治体の業務量は増えていますが、職員数は増えませんから、負担が少ないというのは事業を続けるための大きなポイントなんです」
【関連記事】
- ■中学教師が「セックス」指導 “コンドームの付け方実践”や“出産シーン鑑賞”に挑戦 「先生セックス何回したことある?」なんて質問も
- ■「限界ニュータウン」 新築時2600万円が113万円 「だまされたとは思わないけど…」 “バブル期”開発 街から離れ、病院も学校もなく
- ■寺を乗っ取られた元住職 1000年超える歴史ある寺が「ごみ捨て場」に 自分も被告人となり「自身の甘さが発端です」
- ■「路頭に迷っている」と保護者 パワハラ訴えこども園の保育士が一斉退職へ 暴言繰り返した運営法人の“女性会長”は説明会に現れず
- ■寺で繰り返された性的暴行 「坊主に逆らうと地獄に落ちる」と脅され 尼僧が涙の訴え 毎晩髪をそられて…