米利下げ巡る逆張りの賭け、金利先物市場で活況-大幅引き下げ想定
(ブルームバーグ): 米国で年内に大幅な利下げが実施された場合に報われる逆張りの賭けが、金利先物市場で積み上がりつつある。
この賭けは、米国の主要政策金利に密接に連動する担保付翌日物調達金利(SOFR)の先物市場で行われており、2024年12月限を買い、25年12月限を売るというものだ。
この取引で利益を得るシナリオは、11月の大統領選前に利下げが前倒しで実施され、今年の利下げ幅が足元で織り込まれている水準(0.4ポイント)を上回るという内容だ。
米国債利回り急伸、年内利下げ2回との見方-CPIが予想上振れ (2)
こうした賭けは、米金融業界の現在のコンセンサスに逆行する。ウォール街では、米国経済の力強さと根強いインフレを背景に利下げ観測が後退。予想見直しを手掛かりに米国債相場は下落し、米2年債利回りは今週、一時5%に上昇した。
米利下げ、年内は12月の1回のみ-ドイツ銀とBofAが予想大幅修正
24年12月限が25年12月限よりアウトパフォームすると想定した先物ポジションは16日、過去最大の取引高を記録した。翌17日の24年12月限のポジション急増は新たな投資を示すもので、こうした取引の勢いが増した。
CMEグループのデータによれば、SOFR25年12月限の建玉残高は13万3000枚増加した。これは金利の変動1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)当たり330万ドル(約5億900万円)の利益または損失が生じることを意味する。限月間スプレッドは10カ月にわたり200日移動平均以下に収まっていたが、この水準を上抜けした。
原題:Traders Pile Into Contrarian Bet That Fed Will Front-Run Cuts(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Edward Bolingbroke