糸井重里と小西利行が語る“名コピー”の裏側にある「素直さ」とは? 「おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。」「挽肉と米」
シンプルな言葉を良しとする「勇気」
糸井さんは「素直すぎる」と、同業者に褒められたコピーがあるという。『魔女の宅急便』の「おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。」だ。 「(コピーライターの)谷山雅計さんにこのコピーはあまりにも普通すぎて、私には思いつけないと言われました(笑)」 一方で、同じくジブリ作品『もののけ姫』のコピー「生きろ。」は“直球”にみえて大変化球なのだという。 「『生きろ。』は大変化球。なぜかというと『生きろ』と命令する人はいないんですよ。ボールは自然落下していきますから、“直球”って上に回転がかかった変化球なんですよね。(つまり、コピーライターは)突き詰めたシンプルな言葉を『これでいいんだ』っていう判断をするのが仕事なんでしょうね」 ほかにも、糸井さんが発起人のイベント「前橋BOOKFES」の裏側、「ほぼ日手帳」スタート時の失敗談、小西氏の新刊 『すごい思考ツール』 の話題まで語り合った。 「 文藝春秋 電子版 」では、糸井氏と小西氏の対談「 トップクリエイターの『すごい思考ツール』 」「 『アイデアと企画』が何よりも大切な理由 」のフル動画を配信している。テキスト版「 “マネタイズ大王”にご用心 」も公開中。
「文藝春秋」編集部/文藝春秋 電子版オリジナル