五輪メダリスト伊藤美誠さん、高校生に贈ったサプライズ 部活で使う卓球台にサイン、生徒「気持ち上がる」初打ち
長野県で行われた、自身の名前を冠した卓球大会で使われる
2021年東京五輪で卓球混合ダブルスの金メダルを含む3個のメダルを獲得した伊藤美誠(みま)さん(23)の名前を冠した卓球大会「伊藤美誠杯」(2~3日、長野県千曲市・ことぶきアリーナ千曲)で使われ、伊藤さんのサインが書かれた卓球台が県内の高校に届いた。サインはサプライズで行われ、台を購入した長野俊英高(長野市)では5日、卓球部員たちがうれしそうに「初打ち」をした。 【写真】大会の閉会式後、卓球台にサインする伊藤美誠さん
大会のために台購入、経緯聞いた伊藤さん申し出
伊藤美誠杯は、全国トップ水準の小学5年~中学2年の男女計221人が参加。アリーナの台だけでは足りず、大会側が新たに6台を用意。同校のほか、長野日大(長野市)、松本国際(松本市)などが購入した。大会中、話を聞いた伊藤さん自らサインを申し出た。
「とにかく傷付つけないよう意識した」
長野俊英高校には4日朝、搬入。粋な計らいに、部員たちは驚き、5日の部活動で2年山下光羽(こうう)さん(17)=長野市、1年の村石摩裟斗(まさと)さん(16)=須坂市=と、熊谷悠太さん(16)=千曲市=は「初打ち」し、数分間ラリーをした。 喜びと緊張を感じたという山下さんは「伊藤さんは世界で戦う憧れの存在。打っていると気持ちが上がる」と話した。村石さんは「とにかく傷つけないよう意識した」。熊谷さんは「サインが入っていて信じ難かった。うまくなりたい」と気持ちを高めていた。
顧問の湯本晃(ひかる)さん(34)は「貴重な台があることでプレーに緊張感が生まれる。大切に使っていきたい」。湯本さんは大会の運営も担っており「大会があることで、県内での普及とレベルアップにつながってほしい。伊藤選手のような選手が出てほしい」と話した。