救助活動を行う救急隊員（きららビーチ焼野で）

　海水浴シーズンを前に、宇部・山陽小野田消防局（杉本秀一消防長）は5日、山陽小野田市のきららビーチ焼野で水難救助総合訓練を行った。潜水による捜索やヘリコプターを使った救助の訓練で有事に備え、関係機関との連携強化を図った。 　 　昨年は荒天で中止となったため2年ぶりの実施。小野田消防署、宇部中央消防署、県消防防災航空隊、山陽小野田警察署から25人が参加した。 　 　訓練は、遊泳していた男子高校生2人が溺れたという想定。119番通報で駆け付けた救急隊員が、防波堤から浮輪を発射する救命索発射銃を使用して1人を救出。潜水でもう1人を見つけられなかったため、応援要請を受けた同航空隊がヘリコプターで海上を旋回し、見つけた要救助者を引き揚げて、海岸に待機していた救急隊員に引き渡した。 　 　小野田消防署の吹金原信夫署長は「訓練を重ね、事故の際は、より万全の体制で対応できるようにしたい」と気持ちを新たにした。 　 　同局管内で昨年に海で発生した水難事故は6件で死者はいなかった。