北陸ダービー、富山勝つ 金沢に1―0〈カターレ富山・J3〉
●碓井決勝弾 復興支援チャリティーマッチ ●今季初白星3047人沸く J3・カターレ富山は20日、富山市の富山県総合運動公園陸上競技場で、Jリーグ公式戦で初めてツエーゲン金沢との「北陸ダービー」を戦い、1―0で制した。富山は後半、FW碓井聖生(上市町出身)が決勝ゴールを決め、第5節で今季リーグ戦初勝利をもぎ取った。能登半島地震の被災地復興チャリティーマッチとして行われた会場には3047人が詰めかけ、ダービーマッチならではの熱気に包まれた。 【写真】雨の中、声援を送る富山サポーター=県総合運動公園 初めて同じカテゴリーで戦う富山と金沢の意地とプライドを懸けた「負けられない戦い」を制したのは富山だった。試合開始の午後2時の気温は3・8度。強風に雨が加わり、気温が下がっていく一方、会場の興奮は高まった。 両チーム無得点で折り返し、後半26分、MF伊藤拓巳のアシストで碓井が右足で冷静に流し込み、ネットを揺らすと、富山イレブンと青いユニホーム姿のサポーターは歓喜に沸いた。 2月に金沢で行われた北國新聞・富山新聞スペシャルマッチでも碓井が2得点し、富山は金沢を4―1で下した。いずれも勝利に貢献した碓井は「石川には負けられない強い気持ちがあった。仲間の喜んでいる姿を見て感動した」と破顔した。 会場では被災地復興に向けた募金活動が繰り広げられた。 富山は1勝3分け1敗、勝ち点6となり、全20チーム中10位に上がった。次節は24日、福島市のとうほう・みんなのスタジアムで福島ユナイテッドFCと対戦する。 ●大声援のもとで戦えた/小田切道治監督 「北陸ダービー」の歴史的な日に、まずは自分たちが勝つことを考えた。大きな声援のもと戦うことができた。アクションの回数や質、タイミングをもっと向上し、得点のチャンスを多くつくるサッカーをしていきたい。 ●富山を盛り上げられた/FW碓井聖生 開幕前に戦っている分、相手は分析して臨んでくる。貪欲にゴールを狙った。少ないチャンスでゴールを決めきれて自信につながった。富山県を盛り上げられたかなと思う。立ち止まらずこの勢いで次も勝利をつかみたい。