那須川天心にメイウェザーと同階級のボクシング元東洋太平洋&元日本王者の細川貴之が挑戦表明「100%勝てる!」
“打倒・天心”に正真正銘の本物の元ボクシング3冠王者が名乗りを上げた。AbemaTVの開局3周年番組である「那須川天心にボクシングで勝ったら1000万円」の企画に元OPBF東洋太平洋、元IBFアジア(JBC非公認)、元日本スーパーウェルター級王者の細川貴之(34)が応募することが明らかになった。引退して2年。ブランクのハンデはあるが、体重差を武器に“元3冠王者”が、那須川天心(20、TARGET/Cygames)にボクシングの怖さを思い知らせる。果たして天心はKO負けの屈辱を浴びた元5階級王者、フロイド・メイウェザー・ジュニア(42、アメリカ)と同階級の元ボクサーの挑戦を受けるのか?
「体格差を生かして60秒で終わらせる」
天心にとってあの悪夢が蘇るのかもしれない。大晦日。体重差のあるメイウェザーに139秒でKOされた悪夢だ。今回の企画で、もし天心を倒す可能性があるとすれば、メイウェザーと同じく階級が上で体格差のある元日本王者クラスの挑戦だろうと思っていたが、その理想形のボクサーが天心への“最強の刺客”として挑戦状を叩きつけたのである。 「メイウェザーが世界王者のとき僕は世界ランク3位です。メイウェザーが42歳で僕は34歳。139秒でしたっけ? 僕はじゃあ60秒で終わらせます。体重差があるので彼が受けるかどうかわかりませんが、もしやれば100パーセント勝てるでしょう。彼は、将来正式にボクシングに転向するらしいですが、わけのわからない弱いボクサーではなく一番強いほんまもんの僕を超えてから行けという感じですかね」 天心の賞金マッチはネットで知ったが、階級が違うので応募は考えもしていなかった。だが、ひょんなことで知人からアドバイスをもらい、やる気になった。2017年4月に引退。その後、JBCのトレーナーライセンスを持っていたが、現在は、もうJBCの各種ライセンスを持っていないためルール上の問題はない。 細川は大阪の阪南高時代にプロテストに合格して2002年にプロデビュー。4回戦ボーイの頃は黒星を重ねた。2005年にスーパーウェルター級の新人王の西軍代表となり、その後、ミドル、スーパーウェルター級で、2度、日本タイトル挑戦に失敗したが、2014年3月に5階級王者、湯場忠志から日本スーパーウェルター級王座を奪取した。 一発KOのパンチ力はないが、変則のサウスポーで、粘り強さと手数の多さが持ち味。ステップを使うアウトボクシングでジャブから組み立ててボディ打ちも得意だった。相手の良さを殺すのが勝利パターン。 だが、網膜裂孔が発覚して防衛戦をしないまま王座を返上。手術に成功後、タイでJBC非公認のIBFアジア同級王座を奪い、日本同級新王者となった野中悠樹(井岡弘樹ジム)に挑戦、ドローの激戦で王座再奪取はならなかったが、2015年11月にOPBF東洋太平洋同級王者のデニス・ローレンテを2-1で下して3冠を達成すると、その後、IBFの世界3位にランクされた。ちょうどWBA&WBC同級王者だったメイウェザーが引退試合を終えたタイミングだった。 世界挑戦のオファーも舞い込んだが、スパーリング量が増えると、目が痛くなるなど、網膜裂孔の事後の経過が良くなかったため引退を決意。2年前の2017年4月に引退試合を行っている。プロ戦績は45戦29勝(9KO)11敗5分け。 風貌がゴリラに似ていかついが、普段の性格は温厚で人のいい愛されるキャラ。所属していた六島ジムの“アイデアマン”枝川孝会長がユニークな企画で人気を盛り上げていたことも手伝って“ほっそん”ファンは多かった。 引退後は、ハンバーガーチェーンの店長や、ちゃんこ料理店の仕事をかけもちしながらパーソナルトレーナーの仕事をしてきたが、今年の1月から北新地でバー「バー・ザ・ゴリラ」を開店。 「一生に一度のチャンスでしょ。新しく始めたバーの宣伝にもなるし、パーソナルトレーナーとしての知名度もあがる。それに1000万円。事業資金として欲しいです」 ギラギラしたモチベーションがある。