[山口県]サングラス、コンビニで飲食物購入、制服警官OKに 県警、来月1日から実施
制服を着た警察官が、コンビニエンスストアなどへの立ち寄り警戒時に飲食物を購入できるようになり、街頭活動時のサングラス着用も可能になる。県警が4月1日から県内全域で実施し、さらなる犯罪抑止と警察官の業務効率化を図る。 警務課によると、立ち寄り警戒時の飲食物購入はすでに約30の都府県などで実施されている。県警職員らはこれまで、コンビニやスーパー、ドラッグストアで店舗内外の警戒や不審者への職務質問、声かけなどを行った後、休憩時間に着替えたり上着を着たりしてから飲食物などを購入していた。立ち寄り警戒時に制服のまま購入できるようになると、立ち寄る時間が長くなるため犯罪抑止効果が期待でき、職員らの休憩時間内の着替えや買い物にかかる時間なども省くことができるという。 制度の実施開始を前に26日、山口市のセブン―イレブン山口吉敷下東店で山口署の署員が実演。同署地域課の阿部将吾巡査部長は「業務効率が上がるので休憩時間とのメリハリがついて助かる」、オーナーの山中翔太郎さん(39)は「制服警察官が来店すると安心感がある。警察官と顔を合わせた関係を構築でき、犯罪や詐欺被害の未然防止を期待できる」と話した。 街頭活動時のサングラス着用は、業務内容により一部の職員のみ認めている県も含め今年1月末時点で6県が実施。県警は日中に運転や交通取り締まり、事故現場での交通整理などを行う全ての警察職員の着用を認め、県民と対話する際は外して対応するという。紫外線による目の健康被害を軽減し、直射日光や太陽光の乱反射による事故を防止する。自動車警ら隊の青木春樺巡査はパトカーに多い日で5時間程度乗車するといい、「運転中強い日差しで目が痛くなることがある。事故を防ぎながら違反や不審者を発見し、治安維持につながれば」と期待した。 いずれもこれまで明確な規定がなかったため制度化。警務課の村竹慎一企画室長は「立ち寄り警戒時に飲食物などを購入できるようにすることで犯罪を抑止し、サングラスを着用可能にすることで職員の健康被害や事故を防止でき、職員が働きやすくなる」としている。