人気の「まきストーブ」、近所から出る臭いがつらい 「この時季になると憂鬱に…」 髪や服について、洗濯物も干せない 自治体に苦情も…解決策は
未熟な使い方やメンテナンス不足も原因に
斎藤さんによると、木が最も水分を蓄える時季に採取したまきは2年乾燥するのが望ましく、最低でも冬場に採取して次の冬に使うよう勧める。雨よけのため、まきをブルーシートなどで覆うのも逆に乾燥を遅らせてしまう。 「炎のある暮らし」への憧れからまきストーブ人気が高まる一方、一度にまきを入れ過ぎるといった使い手の習熟不足や、メンテナンス不足も臭いの原因になっている。
煙や臭いのクレーム撲滅へ、業界団体が注意喚起
こうした中、業界団体も注意喚起に乗り出している。日本暖炉ストーブ協会は昨年3月まで3年半かけて「煙や臭いのクレームの撲滅」を目指す「煙プロジェクト」に取り組み、煙やにおいが発生する原因を実験で特定。結果を基に正しい使い方を八つのポイントとしてパンフレットにまとめ、協会ホームページで公開している。
使っていなくても苦情出るケースも
上矢さんは、煙が出ていても臭いがほとんどしない場合もあると指摘。「臭いは一度気になり始めるとずっと気になってしまう」とし、ストーブを使っていない時間帯でも苦情が出るケースもあるという。
ひと言伝えておくことが大切
使い手は自分の家から臭いが出ていることに気づきにくい。上矢さんは、あらかじめ近所に「臭いが出たら言ってください」と伝えておくよう勧める。一方、まきストーブ販売業者にも「納品して終わりではなく、メンテナンスの機会などを通じて使用状況を確認し、臭いを軽減するたき方をアドバイスしてほしい」としている。