【ONE】24戦無敗の二コラが22連勝の王者を破りライト級キック王座を奪取
ONE Fight Night 21 2024年4月6日(土)タイ・ルンピニースタジアム 【写真】二コラがアーセルからダウンを奪った瞬間 アーセルは15歳でムエタイを始め、プロに転向するとすぐにオランダ国内には敵がいなくなり海外へ相手を求めた。2016年11月に『Lion Fight』にて世界スーパーミドル級王座をTKOで奪取すると3度の防衛に成功。2017年5月には『Mix Fight Gala』の78.5kgトーナメントでも優勝している。ONEには2018年4月から参戦し、2019年5月にニキー・ホルツケンに判定勝ちでONEキックボクシング世界ライト級王座を獲得。 その後、同王座は4度の防衛に成功すると2022年10月にはONEムエタイ世界同級王座決定戦で勝利、キックボクシングルールとムエタイルールの統一王者となった。3月にシンサムットをKO、6月にドミトリー・メンシコフもKOしてムエタイ王座は2度の防衛に成功。最後に黒星が付いたのは2016年3月で、7年間無敗・ONEで10戦全勝・22連勝中だ。 二コラはサバット出身。2024年1月の『ONE Friday Fights 47』で初参戦、マゴメド・マゴメドフに判定勝ちして今回の挑戦者に抜擢された。ISKA世界王座を持ち、戦績は23戦無敗。 1R、右ローの蹴り合いからスタート。互いにジャブを突き、二コラは左ミドルもしっかり当てる。前に出るアーセルは右ローをもらいながらもワンツーを打っていくが、二コラの右カーフで大きく足が流れた。二コラはアーセルのワンツーをかわしながら右カーフを蹴っていくが、アーセルはどんどん前へ出てワンツーから左右フック、さらにヒザとつなげていく。右カーフには右ストレートを合わせて二コラが後退したところへ左ボディ。 2R、左ミドルを的確に当てる二コラにヒザ蹴りで対抗するアーセル。打ち合いに行くアーセルに二コラも応じ、一度二コラがステップバックしてアーセルが左を伸ばして入ってきたところに、二コラが右クロスを合わせてダウンを奪う。 すぐに立ち上がったアーセルは左ミドルとワンツー。二コラは左ミドル、右カーフ、左インローと蹴り分け、アーセルも左ミドル、飛びヒザを繰り出す。アーセルは逆転を狙ってバックハンドブロー、飛びヒザ蹴りを放ち、下がる二コラへ左ボディ。しかし、二コラの右カーフでアーセルの足が流れる。 3R、二コラもパンチの数を増やし始め、アーセルは打ち気になるがそこへ右カーフ。アーセルは大きくバランスを崩す。右ハイとワンツー、ツーワン(逆ワンツー)で前へ出るアーセルが右フックをクリーンヒットさせるが、二コラの右カーフでバランスを崩し左右フックをもらう。アーセルが左右ボディからの右ストレート、左ボディ、ヒザ。アーセルが二コラをコカすと二コラは立ち上がるのが遅く疲労を感じさせた。 4Rも前に出るアーセルがワンツー、右アッパー、左ヒザ。アーセルがパンチを出すと必ず右カーフを蹴る二コラ。アーセルが右ストレートをヒットさせると、すぐに二コラが右フックでヒットを奪う。アーセルの強い一撃に対し、二コラはコンビネーションでヒットさせる。前に出続けるアーセルは右ハイに懸けるが空振り。二コラは右のボディを打つ。二コラが飛びヒザを出すと、アーセルもヒザを返した。 勝負の5R、アーセルが前へ出てジャブ、ワンツー、右フック。二コラもパンチを返すがアーセルの前進は止まらない。攻めるアーセルにかわす二コラ。アーセルは勝負をかけて左右フックとヒザとヒットを奪い、両手を広げて自分の勝利をアピールする二コラへ最後に飛びヒザを放つ。 判定はダウンを奪った二コラが3-0で勝利。24戦無敗でタイトルを奪取し、アーセルの7年間無敗・22連勝にピリオドを打った。勝利者インタビューに「俺がチャンピオンだ! チャンピオンはずっと負けていなかったが、俺は他の選手とは違うんだ。今度は母の前でタイトルを防衛したい。相手は誰でもいい」と答えた。
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