【桧山進次郎】サンデー才木がカード初戦に 重苦しい雰囲気を勢いに変える条件は得点力アップ
阪神はDeNA戦の雨天中止で、サンデー才木が対中日のカード初戦に回る。週の“頭”を取ることができれば、チームに勢いがつく可能性もあるだけに、注目のスライド登板になる。 重苦しい雰囲気を勢いに変える条件は、得点力アップにかかっている。ただ交流戦明けのDeNAとの2試合も、阪神の得点は1点、2点だから、しばらくは厳しい状況が続きそうな気配だ。 なかなか調子が上向かず、頻繁にオーダーを替えざるを得なかった打線は、大山の4番復帰で、近本、中野の1、2番を固定できるようになった。カギを握るのは、大山を挟む3、5番に起用する人材になる。 このまま4番大山が安定すれば、3番を打ってほしいのは森下だ。あれだけ思い切ったスイングができれば、もっと左に長打が生まれるはずが、速いストレートに苦しむのはポイントがずれているからだ。 現状の森下の打ち方では、甘いコースにきても、厳しい球に見えるに違いない。何かきっかけをつかんで3番にはまることになれば、得点力が上がって、チームも上昇に転じるはずだ。 5番はノイジー、佐藤輝、前川らだが、その日の調子次第になるのだろう。今は2点がやっとの打線で、ピッチャーの心理的負担はかさむばかりだ。競った展開では投手力で上をいくだけに、ひたすら野手の奮起にかかってくる。(日刊スポーツ評論家)