スタッフを電話で呼びつける姿はまるで“上司”…超高級シニアマンションで幅を利かせる理事会メンバーらが自画自賛する“施設への貢献度”
用意した資料で“功績”を猛アピール
徳川さんを中心にした連携プレーで発言する全員を見ていると、理事会メンバーたちの団結力の強さのようなものを感じた。次第に彼らが忠義を尽くす“徳川家臣団”のようにも見えてきたのだ。 一旦話をまとめるかのように、徳川さんがこう話す。 「ここは面白いですよ。理数科系の人が二人、僕は文科系で。井伊さんもどちらかというと理数科系か。それが一緒に理事会をやって。僕は金融機関の出身だけども、金融機関ってテリトリーが決まってるじゃないですか。ここはいろんな人がいて、英知ってほどじゃないけど、まあ、知恵を出し合っていろんなことをやってきました」 そう言ってA4用紙で3枚の資料を私に差し出してきた。実は徳川さんたちが、今日最も私に伝えたいことがあるというのだ。それが、この紙に記してあるという。 やってきたこと 駐車場問題 WEB systemの構築 カーペットの張替え (生活)満足度調査の実施 管理費・修繕積立金の適正化 災害対策 補助電源の強化(災害時に補助電源に切り替えられるよう) 土石流対策と温泉の供給 コロナ対策 エレベーター更新 温泉供給の安定化 管理会社に「おんぶに抱っこ」では何もはかどらない。Ex.災害対策 etc. ――やってきたこと A4用紙には、そんなタイトルが印字されていた。理事会がこのシルバーマンションを、どう変えてきたかという“実績”が、箇条書きで列挙されている。 例えば、〈駐車場問題、防犯カメラ、WEB Systemの構築、カーペットの張替え、(生活)満足度調査の実施、管理費・修繕積立金の適正化、災害対策、コロナ対策、温泉供給の安定化〉などである。その紙を読み上げながら徳川さんが言う。 「今一番私が言いたいのは、世の中で修繕積立金が足んないとかってマスコミが騒いでるじゃないですか。私は5年間理事長をやったんです。そこで、管理費と修繕積立費のバランスを石川さんが計算してくれて解決しました。石川さんは数字が得意ですからね。次回2028年の大規模修繕には、ほぼ費用が積みあがっちゃうんです」