鹿児島県警不祥事隠ぺい疑惑【5】警察組織不正調査の専門家は
鹿児島テレビ
一連の問題についてこれまで警察組織の不正について調査してきた専門家は、「問題は氷山の一角」と指摘しました。 東京都市大学メディア情報学部高田昌幸教授 「氷山の一角だろうなと。(警察は)不祥事、事件になりそうな話は、基本的には外に伝えないで内々で処理する。場合によってはもみ消す」 東京都市大学のメディア情報学部でジャーナリズムが専門の高田昌幸教授は、北海道新聞の記者だった2004年、北海道警の裏金事件を徹底的に調査しました。その事件を動かしたのも、元警察幹部による実名告発でした。 高田昌幸教授 「(元・北海道警幹部)原田さんの実名告発が大きなきっかけとなって、北海道警察が全国で初めて組織的な裏金を認めた」 今回の告発について警察関係者からは、なぜ在職中に告発しなかったのか、なぜ資料の流出という手段をとったのかなどの声があがっています。これについて高田さんは次のように述べました。 高田昌幸教授「本田さんが在職中に告発できなかったのはすごくわかる。警察組織とはピラミッド、上意下達の構造がしっかりしていますし、一人で反旗を翻す、それが警察組織の中では非常に厳しいだろうということは容易に想像できる」 さらにその手段についても・・・ 高田昌幸教授 「本田さんの告発の通りであれば、県警本部長は犯人隠避、証拠隠滅の容疑者になる」「現在進行形の話だと考えれば、証拠隠滅の時間を与えるのではなくて、報道関係者に情報を伝えて取材してもらうというのは、あながち的外れではない」 最後に高田さんは次のように述べました。 高田昌幸教授 「現職の警察官みんなが冷ややかに見ているわけではないと思う。応援している人はたくさんいる」『県警の内部はこうなっている』と、いろんな動きを報道をできるか。最後に判断するのは県民。そこで報道機関には頑張ってほしい」
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