ウェッジのシャフトはどんなのを使っている?女子プロの正解は?アイアンセットと同じシャフトで良いの?/女子プロクラブ考VOL.10
女子プロたちがどんなクラブを使って、さらにどんなスペックなのかは同じヘッドスピード帯の我々(男子アマ)のクラブ選びに大いに参考になる。定期的に行うクラブ調査で採取した膨大なデータを元に、女子プロのクラブの傾向をギアマニアが分析・検証していく。10回目はウェッジのシャフトについて。
ウェッジのシャフトはどんなのを使っている?女子プロの正解は?アイアンセットと同じシャフトで良いの?
ドライバーやアイアンのシャフトには非常にこだわりを持っているギア好きでも、ウェッジのシャフト選びへの関心はガクッと低くなる。ウェッジのシャフトはなんでも良いと思っている人が多いが、フィッティングなどで驚きの結果が出ることがある。一番無難なのが、アイアンセットと同じシャフトを選ぶこと。39人中13人がウェッジにアイアンと同じシャフトを入れている。同じシャフトだと同じように振れて違和感が生まれないのだろう。 その中で、尾関彩美悠はアイアンに日本シャフト「NSプロ 950GH」のR、ウェッジには同じシャフトのSを入れていた。金田久美子はアイアンに日本シャフト「NS プロ 850GH」のS、ウェッジには同じシャフトのRを入れており、選手によって微妙に違う点が面白い。米男子ツアーの選手、ジャスティン・トーマス、ジョーダンスピース、そしてタイガー・ウッズは、ウェッジにもアイアンシャフトと同じシャフトを入れているが、ワンフレックス柔らかいものを選んでいる。ボーケイウェッジが有名なボブ・ボーケイ氏は、ウェッジはアイアンよりも柔らかめを勧めている影響が考えられる。“ウェッジを使う状況はスイングスピードが遅いことがほとんど”というのが理由だそうだ。しかし国内女子ツアーでは少数派。シャフトは短くなるとしなりを感じにくいため、それを補う効果もあるだろう。
ウェッジのシャフト、アイアンより重いほうが良いの?
先述のボーケイ氏は、ウェッジのシャフトはアイアンと同じか、少し重くするのがオススメと言っている。これはフィッティングスタジオでもオススメされることがある。畑岡奈紗(アイアン→トゥルーテンパー スチールファイバーi95、ウェッジ→トゥルーテンパースチールファイバー i110 cw)、佐藤心結(アイアン→日本シャフト NS プロ 950GH、ウェッジ→日本シャフト NS プロモーダス 105)など 39人中20人がウェッジのシャフトを少し重くしている。カーボン、スチールシャフトを問わずウェッジのシャフトを少し重くしている選手が多数派となっている。短い距離を打つ際に、ヘッドをゆっくり動かしたい。シャフトの重さがあるほうが、安定してゆっくり動かしやすい。あまり極端にウェッジのシャフトを重くしてしまうとフルショットする際、違和感が生まれるので“少し重く”が基本だろう。アイアンのシャフトより10gから20g、ウェッジのシャフトを重くするのが目安となっている。