「20メートル歩かされ叱責」知事のパワハラ疑惑 調査する「百条委」半世紀ぶりに設置決定 副知事は自身の「辞職」と引き換えに「百条委」設置見直し求めたが
■県の元職員がいる「第三者委」客観性への疑念
「第三者委員会」の調査に本当に客観性があるのかという疑念があったことが「百条委員会」設置への流れを加速させた。 第三者委員会の設置に向けた事務手続きは、県の代表監査委員が務めることになったが、代表監査委員は県の元職員だ。さらに、県の職員が事務作業にも関わることになる。 関西テレビが県の現役職員など複数の関係者に話を聞いたところ、「第三者が調べるとはいえ県の職員が関わっていては報復を恐れて本当のことを言いづらいのでは」と心配している人が多数いた。 百条委員会は関係者の出頭を請求できたり、ウソの証言をした場合は刑事罰に問われることもあるため、ある議員は「第三者委員会の調査ではうそをつかれてしまうかもしれないので、百条委員会を行うべきだ」と話した。
■副知事が自身の「辞職」と引き換えに「百条委」設置見直すよう求める
斎藤知事のパワハラ疑惑を巡っては、片山安孝副知事が自民党の控室を訪れ、自身の『辞職』と引き換えに百条委員会の設置を考え直すよう依頼していたことが明らかになっている。
■20メートル歩かされ叱責
また、県幹部が配布した告発文には、斎藤知事が「出張先の施設のエントランスが自動車進入禁止のため、20メートルほど手前で公用車を降りて歩かされただけで、出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らした」と記されていて、関西テレビの取材に県職員など8人が「見たり聞いたり」したと答えている。 関係者によると、去年11月、播磨町の県立考古博物館で行われた地域の市長たちとの意見交換の場に向かう際、入り口までおよそ20メートル歩かされたことで、職員らを叱責したということだ。 この「20メートル歩かされ叱責したとされる件」について斎藤知事は5日の会見で、「時間が限られてる中で、移動する中で、私からすると適切ではない段取りがあったので注意をさせていただいたということはあります。それなりに厳しい口調で注意をさせていただいたということはあります」と話した。 設置が決まった百条委員会でこうした「パワハラ疑惑」が調査される見込みだ。 (関西テレビ 2024年6月13日)
関西テレビ