海外メディアも羽生五輪連覇の快挙を続々報道「劇的復活」「栄光への終着」
NBCスポーツは羽生の五輪連覇を称える記事の中で、「(羽生の金で)五輪で日本男子選手が3大会連続でメダルを獲得したことになる。2010年のバンクーバー五輪で高橋大輔が銅メダルを獲得して以来、羽生の2つの金メダルへと続いている」と、近年の日本のフィギュアスケート界の流れを伝え、宇野昌磨(20、トヨタ自動車)の銀メダルとの1、2フィニッシュは、男子フィギュアで2002年のソルトレイク五輪でロシア勢(アレクセイ・ヤグディンが金、エフゲニー・プルシェンコが銀)が実現して以来、16年ぶりの快挙となることも報じた。 USAトゥデイ紙は、「羽生が冬季五輪の歴史で1000個目となる金メダルを獲得」との見出しを取り、「この数字に達するまでに23大会を要した。初めての冬季五輪は1924年にフランスのシャモニーで開かれた」と歴史の重さを羽生の金メダルに重ねた。 また、SPでの相次ぐ転倒で17位とメダル圏外となっていたネイサン・チェン(18、米国)が、5本の4回転に成功させて猛追したことに触れ、「チェンが競技を盛り上げたが、羽生によって作られる歴史を乗り越えることはできなかった」と記した。 米国インディアナのテレビ局WTHIは、「羽生が日本人の五輪スケート界を栄光の終着へと導く」との見出しで賞賛した。「羽生はショートプログラムで傑出した演技を披露しフリーでは2本のジャンプでミスをしたが、フリーで2番目の高得点を出した」と試合内容を紹介。「23歳の羽生は、金メダルの演技後に涙を見せ、『五輪タイトルを防衛でき、彼のスケート人生で最高の日となった』と語っている」と続けた。 同記事は記録にも着目。この連覇記録が、スウェーデンのギリス・グラフストローム(1920年、1924年、1928年)、オーストリアのカール・シェーファー(1932年、1936年)、そして米国のディック・バトン(1948年、1952年)に続くフィギュアスケートの五輪連覇記録の歴史に名を刻んだことを報じると、同時に、わざわざ日本の冬季五輪史にも触れた。2大会で金メダルを獲得した日本人選手としては、1992年と1994年でノルディック複合団体の荻原健司、河野孝典に次いで3人目となることを紹介している。 羽生の劇的な復活ストーリーは世界中のファンを驚嘆させ、そして感動させた。