日本郵船、新ビル着工。横濱ビル跡地、27年竣工
日本郵船、三菱地所、鹿島建設は10日、横浜市中心部の再開発に向けて、「(仮称)横浜市中区海岸通計画(A―1地区、敷地面積約4950平方メートル)」で高さ約100メートルの高層ビルの新築工事に着手したと発表した。3社が昨年7月に共同で設立した特定目的会社を通じて、同計画を推進。今月1日に着工し、竣工は2027年1月末を予定する。同地区は郵船の横濱ビル跡地で、昭和初期の名建築として知られる横浜郵船ビルに隣接する。 新たな建物は地上21階、地下1階、塔屋1階で、延べ床面積約7万平方メートルを予定。オフィスや飲食店舗、展示場などの機能を備える。横浜都心・臨海地域全体の都市再生の拠点となり、街の回遊性の向上や防災機能の強化を図る。 建物設備は、災害に備えてBCP(事業継続計画)を考慮し、地域の支援拠点にもなる。防災備蓄倉庫を整備し、帰宅困難者を受け入れるスペースを確保する。 ビル低層部は、歴史的な建築である横浜郵船ビルのデザインを継承して調和を図る。外構には海岸通りから海側へと続く遊歩道を設け、地区全体の回遊性を高める。
日本海事新聞社