「菩薩立像」（左）に目を凝らす来場者＝金沢市の石川県立美術館

　仏教美術の粋を集めた奈良国立博物館展「まるごと奈良博」が6日、金沢市の石川県立美術館で開幕した。国宝8点、重要文化財93点を含む計205点が展示され、訪れた愛好者や家族連れは古都奈良に伝わる至宝に目を凝らし、悠久の歴史に思いをはせた。 　奈良博の主要所蔵品をほぼ網羅する初の大規模展となる。「ポスト国民文化祭」の目玉事業として、県、県立美術館、北國新聞社でつくる実行委員会が主催した。 　開場前から多くの人が並び、仏像彫刻の白眉とされる国宝「薬師如来坐像（ざぞう）」や、インドの修行者の姿をした弥勒菩薩（みろくぼさつ）とされる3～4世紀の「菩薩立像」が人気を集めた。展示品は自由に写真撮影でき、夢中でスマートフォンのカメラを向ける人もいた。 　前期は28日までで、後期は31日～8月25日に開かれる。入場料は一般1500円、大学生千円、高校生800円、小中学生500円。