横浜Mがアジア王者に王手 逆転で先勝 決勝弾はオフサイド判定からVARで歓喜/ACL
アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝第1戦(11日、横浜M2-1アルアイン、日産ス)初優勝を目指すJ1横浜Mがアルアイン(アラブ首長国連邦)に2―1で逆転勝ちした。横浜Mは前半12分に先制を許したが、後半27分にMF植中朝日(22)が同点ゴール。同41分には途中出場のMF渡辺皓太(25)が右足で押し込んだ。第2戦は25日(日本時間26日未明)に敵地で戦う。前回大会の浦和に続く日本勢の2連覇が懸かり、優勝すると来年のクラブW杯への出場権を得る。 悲願のアジア初制覇へ大きく前進した。5万3704人が詰めかけた日産スタジアム。劇的な逆転勝利を飾った横浜Mイレブンを、サポーターが大合唱でたたえた。 「相手の得意な形から失点をしてしまったけど、慌てずに落ち着いて自分たちのサッカーをやり抜いたことが後半の逆転につながった」。マン・オブ・ザ・マッチに選ばれたMF植中が胸を張った。 前半12分にカウンターから隙を突かれて先制を許した。その後の反撃も決め手を欠いていた横浜Mだが、後半27分に植中が右クロスに反応。地面にたたきつけたヘディングシュートがゴールに刺さった。さらに、同41分にはMF渡辺皓が決勝弾。一度はオフサイドと判定されたが、VARの判定で覆ると喜びを爆発させた。 大舞台を「楽しむ」が合言葉だ。今季から元オーストラリア代表FWのキューウェル監督が就任。新指揮官は現役時代の2004-05年にリバプール(イングランド)で欧州チャンピオンズリーグを制覇した。「指導者目線ではなく、同じ選手の立場で声をかけてくれる」とMF水沼。リーグ戦との過密日程など困難も伴う中で、トップのチームにしか味わえない経験を喜び、楽しもうと選手たちに呼びかけてきた。 決勝第2戦は25日(日本時間26日未明)。引き分け以上で初優勝が決まる。「相手はホームで死ぬ気で来ると思う。それをはね返すぐらいの気持ちで優勝をしたい」と植中。日本勢4クラブ目の頂点はすぐそこだ。(山下幸志朗) ◆決勝ゴールのMF渡辺皓 「ゴールシーンはあまり覚えていない。結果を出すしかないという気持ちが、あそこに立っていたことにつながったんだと思う」