福澤克雄監督にインタビュー

今夏放送され大きな話題を呼んだTBS系日曜劇場『VIVANT』。12月15日から福澤克雄監督ら演出陣が作品について語る副音声版『VIVANT別版 ～副音声で福澤監督が語るVIVANTの世界～』がU-NEXT Paraviコーナーで独占配信される。このたび福澤監督にインタビューし、主人公・乃木憂助を演じた堺雅人をはじめとするキャスト陣について話を聞いた。 【写真】笑顔でポーズを決めるドラムほか（全9枚） 『半沢直樹』をはじめ数々の大ヒットドラマを世に送り出してきた福澤監督が原作・演出を手掛け、堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、二宮和也、松坂桃李、役所広司という全員主役級、日曜劇場史上最も豪華な主要キャスト陣が出演した本作。主人公・乃木憂助と彼を取り巻く公安、さらに“別班”という謎の組織が複雑に絡み合った重厚なストーリー展開で社会現象を巻き起こした。モンゴルで2カ月半に及ぶ大規模ロケも行い、映画のようなスケール感も話題に。最終回は世帯平均視聴率19.6%を記録し、TVer・TBS FREEでの累計再生回数はTBSドラマ初となる5000万回を突破した。 ■ドラムとチンギスは「あそこまで人気が出るとは思ってなかった」 1話から10話まで、すべて鑑賞しながら副音声の収録を行い、撮影の裏話やシーンに込めた思いなどを語った福澤監督。「もう何十回、死ぬほど見ているから飽きるなと思いましたが、そうでもなかったです」と楽しみながら収録したようだ。 本作は主要キャラクターのみならず、さまざまなキャラクターが人気に。福澤監督は「推しキャラは全員ですよ」とした上で、迫田孝也が演じた山本巧について「何でこんなに人気が出たんだろう」と不思議がった。 「山本さんは、このドラマの中でどちらかというとゲス野郎の一人。ワニズと山本さんはゲス系だけど、迫田さんは非常にいいお芝居をしてくれたし、ワニズ役の河内(大和)さんも素晴らしい芝居で、インパクトを与えてくれてよかったなと思っています」 また、バルサラハガバ・バトボルドが演じたチンギス、ドラムが演じた富栄ドラムの人気にも驚いたという。 「チンギスとドラムは人気は出るとは思っていたけど、あそこまで出るとは思ってなかったです。でもやっぱり軸にいる堺さんがビシッとしていて、役所さん、阿部さんといった主要メンバーがしっかりしているから」 ■難しい役どころを演じた堺雅人、二宮和也、役所広司に感謝 そして、堺演じた主人公の乃木、二宮演じたノコルは難しい役だったと語る。 「今回の役で一番難しいのは乃木さん。二重人格を使い分け、撮影も別人格“F”をやったり乃木をやったり交互にやっていたから大変だったと思います。あと、何気に難しいのがノコル。嫉妬心を描きながら父親への尊敬もあり、青年のまだ成人しきれていない雰囲気をとてもよく出してくださって助かりました」 さらに、ノゴーン・ベキこと乃木卓を演じた役所にも感謝する。 「ノゴーン・ベキという、ちょっとうさんくさいというか、わけわからないキャラクターですが、役所さんが演じてくださって、みんながスッと入ることができ助かりました。役所さんありがとうございました、よく出ていただきましたという気持ちです」 豪華キャスト共演が実現した本作。福澤監督は「皆さん日本ドラマも外に出ていかなきゃいけないという危機感があり、今回TBSが外向けに作りますということで皆さん賛同してくださった気がします」と推測していた。