ユニクロ・GUの着回し動画で大人気! 72歳YouTuberが明かす“ブレイク前”「半年間の研究成果をノートに…」
YouTubeの1本目の動画が「とても大事」な理由
1本目を公開した直後に見てくれたのは、友達とその友達だけ。でも、ハウツー動画のチャンネルを見ているときに知った、「新人ユーチューバーの動画は、公開10日くらいでおすすめにあげてもらえることがある」という知識がありました。そのときにドンと視聴者が増えるから、1本目の動画はとても大事なのだそうです。 1本目の内容はすごく悩んだ末に、「70代低年金シニアエッセイ」として、マクドナルドでアルバイトを始めたことと、得意のプチプラコーデに決めました。 その動画の中で、 「服にはチカラがあると思います。 プチプラな服にもクオリティの高いモノがあり、チカラがあります。 私はそのチカラを借りて、低年金であれど目線を上げたいと思います。 そして気分を上げて70代を楽しみたいと思います」 と、思いを伝えました。 動画を投稿して10日後、再生回数がそれまで1日に10回から30回程度だったのが、一気に300回を超えていきました。YouTubeが新人の動画をおすすめにあげてくれるというのは本当でした。特にシニアは競争相手が少ないのでチャンスを掴めたようです。登録者もドンと増え、あたたかいコメントもたくさんいただけるようになりました。 そして2本目を公開後に、収益化の基準であるチャンネル登録者千人を達成。1本目の投稿から25日目にして収益化審査をクリアし、念願だった収益化を達成できました。 ああよかった、ユーチューバーになれた……。心からほっとしました。 収益化までにはたとえシニアでも半年以上かかるかなと思っていたので、本当に嬉しかったです。71歳で、将来への希望が見えた気がしました。
YouTubeのハンドル名「ロコリ」に隠された戦略
私の本名は「ひろこ」といいます。YouTubeでのハンドルネームは「ひろこ」の「ろこ」に「り」をつけて「ロコリ」。YouTubeを始めるにあたってハンドルネームもとても大事だと思ったので、いろいろ作戦を立ててつけた名前です。 最初に決めたのは、「名前はカタカナ3文字にしよう」ということでした。「マック」とか「ミスド」とか「PASMO」とか、世の中には3文字の名前が多いので、きっと誰もが覚えやすいし、言いやすいんだろうなと思ったのです。また、検索ではカタカナの名前が最初に出てくると聞いたので、カタカナも必須だと思いました。 ですが、「ひろこ」とか「ひろ」だと、すでにあまりにもたくさんの方がいます。だから「ひろ」は避けて下の「ろこ」を使うことに。後は、それに何の字をつけて3文字にするかです。 決め手となったのは、以前参加した講演会でした。北九州市の新聞社主催で開催された、日本ネーミング協会理事の黒川伊保子さんの無料講演会に参加したことがあったのです。そのときに黒川さんが、「ネーミングでは、笑顔で終われるように、五十音の“イ段”の文字を最後につけるといいですよ」とおっしゃっていたことがずーっと心に残っていました。 確かに、「イ」を発音すると口角が上がります。百貨店の研修でも、必ず「イー」と言って笑顔の練習をします。 それはよさそうだ、と思い、結果として「にっこり」の「り」をとって「ロコリ」に。自分でもいい名前ができたと思いました。 YouTubeでは「コロリ」と見間違える方もいますが、特に気にしていません。親近感を持ってもらえたらそれでいいと思っています。 こんなふうに、70代の知恵をあれこれ総動員して、YouTubeチャンネル「70代 ロコリ」がようやく立ち上がりました。
CREA編集部