19年センバツ4強の明豊は神村学園に逆転勝ち 高校野球秋季九州大会
高校野球の秋季九州大会は3日、長崎県営球場などで準々決勝4試合が行われた。2019年センバツ4強の明豊(大分)は、神村学園(鹿児島)に逆転勝ち。大崎(長崎)は延岡学園(宮崎)、福岡大大濠は具志川商(沖縄)との接戦を制した。宮崎商は東明館(佐賀)に快勝した。 4日は休養日で、準決勝は5日に行われる。 大崎・清水央彦監督 坂本が頑張った。スピードも出ていたし(前日の雨天中止が)いい休養になったのかもしれない。終盤も危ないところはあったが、成長している。 福岡大大濠・八木啓伸監督 一、二回で2点取れて、選手は気が楽になった。(2試合連続完投の毛利は)疲れはあっただろうが、粘り強く投げた。 明豊・川崎絢平監督 よく粘った。あきらめずによくやってくれた。いい勝ち方だった。準決勝でも泥臭く粘り強くやりたい。 宮崎商・橋口光朗監督 最後まで投手中心に粘り強く守っていた。選手たちと勝利をかみしめたい。次の一戦も全力を出したい。 ◇大崎が初の準決勝進出 高校野球の秋季九州大会は3日、長崎県営球場などで準々決勝4試合があり、大崎(長崎)は延岡学園(宮崎)に競り勝ち、初の準決勝に進んだ。 部員不足にあえいでいた春から2年半。急成長を遂げる大崎が、九州4強入りを果たした。投打にけん引した坂本安司(2年)は「ずっと目指していたところ」と充実した表情で振り返った。 二回に自身の暴投で先制を許したが「1点取られたことで逆に気合が入った」。130キロ台後半の直球にカットボールを織り交ぜて低めを突き、延岡学園打線を打たせて取った。六回に逆転してなお2死一、二塁の場面では、左前適時打で貴重な3点目をたたき出した。 長崎・西海市にある大崎は、全校生徒114人の小規模校。佐世保実を率いて2012、13年の夏の甲子園に出場した清水央彦監督が18年春に着任した当時、部員は9人に満たなかったという。だが、監督の指導力に期待して有望な選手が集まるようになり、昨年は秋季九州大会に58年ぶりに出場した。今年度は引退した3年生18人を含め部員47人。初出場を目指した甲子園は中止となったものの、夏の長崎独自大会を制覇した。 清水監督は「計画通りとまでは言わないが、うまくいっている」と選手の成長ぶりに手応えを口にする。坂本は「相手も強くなるので、これまで以上にコントロールが大事。自分の投球で流れを作りたい」と、昨秋の九州王者の明豊(大分)に挑む準決勝を見据えた。【野村和史】