宝塚で1番古いエアコンは「1969年のナショナル製」 コンテスト優勝、賞品は最新型
兵庫県宝塚市が募集していた「宝塚で1番古いエアコンコンテスト」で、同市光明町の佐藤三郎さん(84)が使っている1969年製造のナショナル製品がグランプリに決まった。省エネ家電への切り替えを促す企画で、賞品として最新の家庭用エアコンが贈られる。佐藤さんは「電気代が高かったので交換できて助かる」と話している。 【写真】「くるまにポピー♪」で一世風靡 昭和の自動車用芳香剤が、令和の今も売れている! ■丁寧に手入れ、50年超「現役」 コンテストは、脱炭素社会の実現を目指す同市が市制70周年記念事業として実施。市内で使われている家庭用エアコンの製造年の古さを競った。今年6~9月に募集したところ388件の応募があり、最も多かったのは1995年製で、平均使用年数は29年だった。 最も古かった佐藤さんのエアコンは冷房専用で、現在は寝室の壁に埋め込んである。購入したのは子どもが生まれた直後で、佐藤さんは「あせもにならないようにと思い切って買った」と約55年前を振り返る。 当時は西宮市内のアパート暮らしで、宝塚に引っ越してからも継続して使用してきた。妻の久子さん(83)は「高額だったので、子どもが巣立ってからも大切に使い続けてきた」とエアコンとともに過ごした日々を懐かしむ。 佐藤さんは「小まめにフィルターを掃除しているので、50年以上壊れたことがない。今年の夏も寝る時に毎日1~2時間使った」と話す。「よく冷えるしまだ使えるが、省エネにもなるし、いい機会だ」と別れを惜しみながら最新型への取り換えを喜んだ。(冨田佳久)