大阪の参院選回顧 若者たちが低投票率の流れ変えるか
大阪、過去の参院選の大半で、全国平均を下回る
10日投開票に向け、最終盤に突入した第24回参院選。大阪府の代表を選ぶ大阪選挙区(地方区時代を含む)の歴史をひもとくと、大阪は投票率で分が悪い。過去の参院選の大半で、全国平均を下回っている。とりわけ、若い有権者の動きが鈍い。祖父母世代のシニア有権者と比べると、投票率は半分にも満たないのだ。18歳、19歳の新有権者に注目が集まる中、10代有権者ブームが弾みとなって、20歳以上の若者たちも投票所を目指すだろうか。 回顧 大阪参院選30年の激戦 選挙のたびに変わった当選陣営の顔ぶれ
大阪参院選の投票率は全国平均より低調に推移
第1回参院選が執行されたのは1947年(昭和22)。以来、3年ごとに通常選挙が行われてきた。23回の選挙の投票率を、大阪と全国平均で比較すると、23回のうち21回までは大阪が全国平均を下回っている。 全国平均を上回ったのは、第18回(98年・平成10)と第23回(2013年・平成25)の2回だけ。しかも、第18回59.53%(全国58.44%)、第23回52.72%(全国52.61%)と、全国平均を僅差でクリアしただけに過ぎない。 一方、全国平均を下回った際、大阪と全国平均の落差が大きい。第3回51.27%(全国63.18%)、第5回48.11%(全国58.75%)、第10回65.69%(73.20%)など、全国平均と比べて5ポイントも10ポイントも低い投票率が続出している。 80年(昭和55)の第12回選挙は、初めての衆参同日選挙となった。衆参連動の激しい選挙戦の結果、投票 は全国平均で史上最高の74.54%を記録したが、大阪は70%におよばない67.38%に終わった。 過去23回で全国の投票率は70%台を4回記録しているが、大阪は1回だけ。しかも、今から66年も前に執行された50年(昭和25)の第2回選挙(71.58%)まで、さかのぼらなければならない。 半面、全国の投票率が史上最低の44.52%だった第17回をみると、大阪は40%台を割り込み、38.26%まで沈んだ。この38.26%を筆頭に、48.11%(第5回)、49.96%(第16回)が大阪投票率のワースト3だ。第18回から直近の第23回までは、6回連続で55%をはさんだ50%台で推移しており、投票率が上向く変化のきざしは見受けられない。