五月病に続き…6月は祝日なしでボヤキの声 六月病をどう乗り切る 食事・睡眠・人間関係を精神科医が解説
夏休み前、最後の大型連休であるGWが終了し、次の祝日は7月15日(月)の海の日。6月は祝日がないため、実に1か月以上も土日以外の休みがないことになる。もちろん、カレンダーを見ればわかることとはいえ、憂鬱な気持ちになる人も少なくないだろう。 ■【画像】“六月病”について解説してくれた精神科医、準ミス日本の木村医師のオフスタイル■ 現に、X(旧ツイッター)上では《6月はキツい》とか、《6月祝日なくて絶望してる》というボヤきもあがるなか、「五月病」ならぬ「六月病」の存在も指摘され始めている。 五月病とは、“気力が落ちる”状態を指すのだという。誰もが一度は耳にしたことがある言葉ではあるものの、医学的な病名ではないという。日本予防医学協会は「五月病とは、医学的な病名ではなく、5月の連休後に憂鬱になる/なんとなく体調が悪い/会社に行きたくないなどの軽いうつ的な気分に見舞われる症状のこと」と定義している。 そうした中、Xでは《5月より6月のほうが気持ち沈むし六月病のほうがしっくりくる》《五月病より6月のほうが絶対しんどい気がする》など、六月病について言う声が散見されるのだ。 そもそも、5月や6月になると疲れが出るのはどうしてなのか。その原因と症状、そして乗り切り方を弊 サイトは、『日常で活かせるスポーツメンタル』(法研)などの著書もある精神科医の木村好珠医師に解説してもらった。 「4月は新しい年度や新しい環境ということで気を張って突っ走れる。一方で、5月になったらすぐにGWという長期の休みがあり、そこで自分に向き合う時間ができます。 そのときに “あ、自分は精神的にも肉体的にも疲れていたのかな……”と気づき、無気力になってしまうのが五月病です」(木村医師) では、“六月病”があるとしたら、その正体は何か。
■「六月病」を引き起こす2つの背景
前出の木村医師は、六月病の背景にある1つ目の理由として「時間差」があると話す。 「GWにしっかり休養をとるよりも、疲れにそこまで向き合わずになんとなく突っ走ってしまった人。他にも、GWは休んだんだけどなんだかまだ疲れが残っているというような人が、仕事を続けているうちに六月病になるという例もあります。 “時間差”があるケースですね。GW明けすぐに症状が出る人もいれば、GW明けの数週間はだましだまし過ごし、6月になるともう頑張れなくなってしまうという人もいます」(木村医師) もう一つの理由は「日照時間」だと言う。 「梅雨のシーズンに入る6月は、実は年間でも日照時間が短い月です。気圧が低い日も多く、自律神経が乱れた結果“気象病”として頭痛やだるさをおぼえやすくなります。加えて、日照時間の短さは気分の落ち込みにも影響します。 日照時間が短くなると、精神を安定させる脳内神経伝達物質で、“幸せホルモン”と 呼ばれるセロトニンの分泌が減少し、抑うつを引き起こしやすくなります。時間差と気候のダブルで、“六月病”がくるわけです」(前同) 木村医師は「例年5月から6月にかけて不調を訴える会社員の方は増える」という。 「病院に行くべきかどうかまで判断がつかないけど、”最近ちょっとしんどい”、”体がだるい”といった相談は多くなります」(同)