Number_iの音楽に欠かせない大切な要素=“ほろ苦さ” 黄金比的バランスの現実めいた歌詞とサウンド
「GOAT」「BON」「INZM」に感じるのは泥臭さ?
こうしてあらためて考えたうえで、冒頭で記した「GOAT」「BON」「INZM」に戻ってみたい。 これらは“史上最高”を意味する「GOAT」=“Greatest of All Time”という楽曲タイトルや曲中のセルフボースティングで最強感を打ち出す一方で、自身の活動を阻止する存在、そして「GOAT」の〈何回だって立ち上がって〉の歌詞など、目の前に困難が立ちはだかるような描写も含まれる。先日Number_iが出演した『WIRED MUSIC FESTIVAL』ではこれらの楽曲を、MCなしの約20分一本勝負で決めてきたことも話題になっていた。そんなパフォーマンスや楽曲からは、それぞれ泥臭さも垣間見えるのだ。 人生は甘いだけじゃない。それはきっと誰もが日々感じること。だからこそ、こうしたNumber_iの楽曲に感じるビターな要素に共感するし、惹きこまれる部分があるのだと思う。 ※1:https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/142467/2
かなざわまゆ