「こっちにも」ミカン投げに夢中 収穫に感謝する「みかん祭り」
長野県諏訪市の八剣神社で「みかん祭り」
諏訪市小和田の八剣神社で17日、農作物の収穫に感謝する秋季例大祭「みかん祭り」があった。神社総代らによる恒例の「みかん投げ」では、親子連れやお年寄りが籠などを掲げ、夢中で受け取った。 【写真】「こっちにも」。ミカンを求める人たちが掲げたバケツや籠に、神社総代がミカンをぽーんと。 用意したミカンは静岡県産や和歌山県産で、10キロ入りで70箱。不作による価格高騰の影響で、昨年より5箱少ない。神事の後、午後3時半に太鼓の合図とともに拝殿から外に向かって一斉に総代らがミカンを投げた。籠やバケツを持って待ち構えていた大勢の人たちは「こっちにも」などと声を上げながら懸命に手を伸ばした。
かつては餅投げ 明治以降はミカンに
初めて参加した諏訪市城南小4年の宮坂みこのさん(10)は、「思ったよりたくさんもらえて楽しかった。来年も来たい」。同市小和田の農業藤森美佳さん(43)は、籠にたくさん入ったミカンを眺めながら「家族で味わいます」と笑顔だった。 同神社によると、祭りは神前に供えた餅を投げたのが始まり。明治期以降、当時貴重だったミカンを振る舞うようになった。