トランプ氏の「カナダを米国の51番目の州に」は関税の影響から関心そらすため カナダ首相
ワシントン(CNN) トランプ次期米大統領がカナダを米国の51番目の州にするとした発言をめぐり、カナダのトルドー首相は9日、関税引き上げによる影響から人々の関心をそらすためのものだと述べた。 トルドー氏はCNNの番組のインタビューで、カナダが米国の州になることは「あり得ない」と語った。同氏は今週初めに党が新しい党首を選出したら首相を辞任すると発表している。 トルドー氏は、非常に巧みな交渉者であるトランプ大統領がこの発言によって、石油やガス、電気、鉄鋼、アルミニウム、木材、コンクリートに対する25%の関税にかかわる話に人々の目が向かないようにしていると述べた。 トランプ氏は11月、政権発足初日からメキシコ、カナダ、中国からの製品に対する関税を大幅に引き上げると約束した。 この政策によって米国の企業と消費者が負担するコストは大幅に増加する可能性がある。トルドー氏は9日、その点についてすぐに指摘した。カナダ、メキシコ、中国は米国最大の貿易相手国だ。 「彼がこれらの関税を進めれば、米国の消費者がカナダから購入するすべてのものが突然、大幅に値上がりする」(トルドー氏) トルドー氏は、カナダ人について「カナダ人であることを強く誇りに思っている。私たちが自分たちをとても簡単に定義する方法の一つは、私たちは米国人ではない、というものだ」と強調した。