片岡仁左衛門が「顔見世興行」で大石内蔵助役に「非常に見応えのある忠臣蔵」とアピール
歌舞伎俳優の片岡仁左衛門が5日、京都市内で「當る巳歳 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎」の取材会に出席した。 夜の部「元禄忠臣蔵 仙石屋敷」で、大石内蔵助を勤める仁左衛門は「元禄忠臣蔵の中でも上演回数が少ない一幕ですが、お客様に喜んでいただけるように、見たいなと思っていただけるようにできれば。非常に見応えのある忠臣蔵ではないかなと思います」とアピールした。昨年は「仮名手本忠臣蔵」に出演。違いについて「仮名手本の方はゆったり。こちら(元禄)は言葉で伝える部分が多いので、自然と演技方法も変わる」とほほ笑んだ。忠臣蔵が愛され続けている点については悲劇性を挙げ「みんな切腹というこの悲劇があったから、美談として残った」と分析した。 今年も顔見世興行に出演できることに「元気に出させていただいて感謝」と穏やかな笑みを浮かべる。80歳で迎える舞台を前に「正直言いまして、自分の気持ちと体とのギャップはあります。30年はあるね。でも、気持ちとしては30年前の気持ちでやってますから、それにどう、体がついてきてくれるか」と、心境を吐露。それでも乗り越える秘けつとして「とにかくいいことばかり考える。90歳を越した方が元気に頑張っているのを見ると頑張れる」と励みにしている。 公演は12月1日から22日まで、京都・南座で上演される。
報知新聞社