チアゴ・サンタナ(浦和レッズ)　(C)J.LEAGUE

ホームで連敗するわけにはいかない。浦和レッズは3勝2分4敗の12位。3連敗を喫して、このままずるずる後退するわけにはいかないのだ。浦和としては『明治安田J1リーグ』第10節・名古屋グランパス戦で浮上のキッカケを掴みたいところ。 【PHOTO】永井謙佑(名古屋グランパス) 前節は決めるべきところで決められず、高い代償を払った。48分CBマリウス・ホイブラーテンのサイドチェンジから右ウイング前田直輝、インサイドハーフ伊藤敦樹と流れるようなパスワークからゴール前に走り込んだボランチのサミュエル・グスタフソンがシュート一閃。52分伊藤のボール奪取からチャンスを作ると、55分左SB渡邊凌磨のクロスをファーサイドの伊藤がフリーでヘッドを合わしたが、ポストに嫌われた。ならば68分渡邊が左45度からミドルを放つも、相手GKが好セーブ。すると、78分G大阪にカウンターから先制ゴールを献上。浦和は相手の3倍ものシュートを放ちながら、2試合連続で0-1に終わったのだった。 試合後、ペア・マティアス・ヘグモ監督は「もう少しシャープにプレーしていれば、前半の内に試合を決めることができたかもしれない。ラストサードまでいくことはできたので喜んでいいが、さらにディテールを高めて、より大きなチャンスを作っていきたい。我々の基礎となる部分はできているので、どんどん積み上げていきたい」と手応えを口にしつつ、「今日は(アレクサンダー・)ショルツもトモ(大久保智明)もケガなく、素晴らしい仕事をしてくれた。来週には(酒井)宏樹、(岩尾)憲、タカ(関根貴大)あたりが練習に復帰できればと思っている。オラ・ソルバッケンもジョギングをはじめたので、トンネルの奥から光が見えてきた気がする」と前を向いた。 そんな中迎えた『JリーグYBCルヴァンカップ』1stラウンド第2回戦。ガイナーレ鳥取の本拠地に乗り込んだ浦和は4月24日のゲームで8人G大阪戦と同じメンバーを並べた。ターンオーバーが予想されたが、ヘグモ監督は主力による連戦を選択。Axisバードスタジアムで浦和はゴールラッシュを披露した。今季初先発のMF武田英寿が先制点をマークし、T・サンタナもPKを成功。後半に入って伊藤が早々に3点目を決めれば、中島翔哉が2ゴールで締めて5-2、3回戦へ駒を進めたのだ。鳥取での5ゴールがリーグ戦での決定力の呼び水になるのか、連戦の疲労を溜める結果に終わるのかは、4月28日(日)次第となる。 一方、名古屋は前節決めるべきところで決めた。8戦負けなしで首位を走るセレッソ大阪をホームで迎え撃った4月21日のゲームは苦戦した。主導権はC大阪に握られるが、先制点は譲らず、GKランゲラックの好守もあり、前半をスコアレスで折り返した。65分左CKからシャドー和泉竜司がシュート、相手GKがはじいたこぼれ球をDF三國ケネディエブスが押し込んで先制したが、その2分後三國のクリアはわずかに届かず同点弾を許した。その後も攻めるC大阪、耐える名古屋の構図で時計が進んだが、82分ハーフウェイ過ぎからのDF河面旺成のFKを途中出場のFWパトリックでヘッドで折り返し、MF森島司がすらしてFW永井謙佑が右ボレーをズバリ。その後もC大阪の反撃を断ち切って2-1とした。キャスパー・ユンカーをはじめ、山岸祐也や酒井宣福らアタッカー陣にケガ人が続く名古屋だが、これで5勝1分3敗。連勝、6戦負けなしで順位を5位まで上げてきた。 試合後、長谷川健太監督は「ここで勝つか負けるかでだいぶ上と離れてしまうので、内容こそまだまだだが、みんなの力で勝ち切ったというのはチームにとって大きな自信になると思う。引き続き厳しい相手が続くので、この結果に一喜一憂せず、切り替えて浦和戦に備えていきたい」と次を睨んだ。 J1通算対戦成績では名古屋が32勝9分敗23と勝ち越しているが、直近3シーズンの成績では浦和が2勝3分1敗と盛り返している。 果たして、浦和が無得点と連敗のトンネルから抜け出すのか、名古屋が日程の追い風を受けて3連勝を飾るのか。『明治安田J1』第10節・浦和×名古屋は4月28日(日)・埼玉スタジアム2002にてキックオフ。当日は「ファミリージョインウィーク」と題して、ファミリー向けのイベントを用意。昨年大盛況を博した「浦和レッズ×パンのフェス」が4月27日(土)～29日(月・祝)に開催。全国各地から指折りの人気パン屋が埼スタに集結する。チケット発売中。試合の模様はDAZNにて生中継。