能登半島地震の影響による企業倒産は石川県内初 大正期創業・中能登町の老舗合繊織物製造会社など2社が倒産
能登半島地震によって工場の建物や機械設備の一部に被害を受けた、石川県中能登町の合繊織物製造会社など2社が、今月8日付けで自己破産申請への準備に入ったことが分かりました。能登半島地震による石川県内の企業倒産は初めてです。 民間の信用調査会社・帝国データバンクによりますと、中能登町のシュクタニは、1919年に創業し、ダウンジャケットをはじめスポーツ衣料、婦人衣料用のナイロンやポリエステルなどの製造を手がけ、ピーク時の1979年12月期には年商10億200万円を計上していました。 その後、産地の海外移転によって国内の繊維産業が不振に陥る中、売り上げ高も半減し、借入の負担が資金繰りを圧迫。コロナ禍ではゼロゼロ融資によって資金繰りを維持していました。 しかし能登半島地震によって工場の建物や機械設備の一部が被害を受け、修繕費用など先行きの見通しが立たないとして、1月末までに従業員を解雇し操業を停止していました。またシュクタニの100%下請けのアルファーテックも連鎖倒産しました。 負債はシュクタニが約4億5000万円、アルファーテックは約1億5000万円と見込まれています。石川県内で能登半島地震の影響による企業の倒産は、今回が初めてです。
北陸放送