“てっぺん超え”でマレーシア入り 西郷真央はアジアシリーズを賢く転戦
◇米国女子◇メイバンク選手権 事前(23日)◇クアラルンプールG&CC(マレーシア)◇6536yd(パー72) 【画像】ダブルボギー締めに悔しさをにじませる西郷真央 前週韓国での「BMW女子選手権」最終日に上位争いを演じた西郷真央は、その日のうちに今週の舞台となるマレーシアに飛んだ。正確に言えば、「“てっぺん”は超えてました。深夜0時10分っていう便があって…」と笑う。 ツアーが転戦を手厚くサポートしているアジアシリーズ。多くの選手は21日(月)の午前11時に仁川国際空港を飛び立つ便を使って移動した。西郷が移動を急いだのは、トレーニングに充てると決めている月曜の時間をめいっぱい活用するため。2週前、中国から韓国に移動した月曜は午後9時頃から予定のメニューを消化しなければならなかったという。 「さすがにちょっと身体もしんどかったので、今回は早めの便で。(荷物のパッキングなど)早く準備してっていうのはしんどいところもありますけど、先にやることをやってしまえば、後で有意義に時間を使えるので。アジアシリーズならではかなとも思っています」 少し時間的な余裕をもってトレーニングをこなせた分、22日(火)も暑さにめげずに18ホールをチェックできた。開幕前日のプロアマがゲスト側の都合でキャンセルとなる想定外にも、焦らずに対応できるようになる。 新人賞争いでトップを走り、シーズン平均ストロークでも4位(70.31)の好位置につける。ラウンド数「82」は上位選手の中でも際立って多い数字。なかなか出場する試合を選べないルーキーが、目の前のチャンスを着実に生かして地位を築いてきた証しともいえる。 韓国では、最終日最終ホールのティショットでギャラリーがカメラのシャッター音を鳴らすマナー違反にも見舞われてトップ10には届かなかった。「ただ、それまでの17ホールの中でもっと獲れたはずのバーディパットの積み重ねだったり、(トラブル後の)いいショットを生かせなかったパッティングだったりは120%、自分の原因。まだまだ改善できる余地がたくさんある」。悔しさのベクトルを自分に向けられるあたりも、23歳の強さを支える要因のひとつだ。(マレーシア・クアラルンプール/亀山泰宏)