タムロン社長、CFO設置やIR部門拡充に意欲-株主還元で株上昇
不正経費問題は
タムロンでは昨年夏、元社長ら経営幹部が経費を私的に流用したことが発覚。11月に外部専門家と社外取締役で構成する特別調査委員会が調査報告書を公表した。現在は再発防止に取り組んでいる最中だ。
ブルームバーグのデータによると、エフィッシモ・キャピタル・マネジメントがタムロン株の10.87%を持つ大株主となっている。桜庭氏はエフィッシモはアクティビストとしてではなく純投資という形で、不正経費問題についても、「タムロンのスタンスをきちんと説明して納得いただいていると思っている」とした。
立花証券の福永幸彦アナリストは、一連のガバナンス問題は「市場としてはもう終わった話になっている」として、買い推奨を継続する。
タムロン株の約13%を持つ筆頭株主のソニーGについて、桜庭氏は「いい関係は構築できている」とした一方で、資本提携を含めた関係の深化については「そこは避けたいと思っている」と述べた。
シグマ(非上場、川崎市)など同業には非上場の企業もあるが、桜庭氏は現時点で非上場化は検討していないと述べた。東京証券取引所プライム市場に上場していることで、顧客からの信用度や資金調達面でメリットがあり、採用面でも有利になるとしている。
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Yuki Furukawa, Hideki Suzuki, Masatsugu Horie