認知症 テレビゲームで楽しく予防 青森県が啓発イベント、講演も
青森県は23日、認知症を自分事として捉えてもらおうと、啓発イベント「認知症なんもなんも」を初めて青森市のねぶたの家ワ・ラッセで開いた。認知症に関する講演のほか、発症予防が期待されるテレビゲームの体験会などを行い、来場した老若男女が楽しみながら認知症への理解を深めた。 講演では、中野脳神経外科・総合内科クリニック(青森市)の中野高広院長が認知症の症状や早期発見の重要性を解説した。中野院長は「現在、65歳以上の15~25%が認知症の前段階のMCI(軽度認知障害)と推定されている。家庭生活は問題ないけれど、難しい仕事で失敗してしまい最初に気付く場合が多い」と説明。「発症前は生活習慣病の予防や知的能力の向上を図り、MCIの段階になったら早期治療を始めることが大事」と語った。 仮想現実(VR)による認知症体験や認知機能チェックなどのブースも設置。シニアを対象としたボウリングのゲーム大会も行われ、ストライクが決まるたびに大歓声が上がっていた。リズムゲームを体験した同市の佐藤剛さん(71)は「初めてやったけどリズムを取るのが難しかった。ゲームは子どもがやるものだと言う人もいるが、認知症の予防になると思った」と話した。