Bリーグ新人賞・金近廉がルーキーシーズンを回想…「贅沢なくらい色々な経験をさせてもらいました」
あるべき姿を示してくれた富樫勇樹を手本にさらに成長を期す
プロキャリアの出発点が千葉Jだったことも、金近にとっては大きな意味を持つものだった。その理由の一つが、富樫勇樹の存在。「大事な試合で活躍しますし、悪くてもすぐ忘れて次の試合はまた活躍する。長いシーズンを戦っていく上で、技術の部分はもちろんなんですが、そういうメンタルの部分が勝負強さにつながってるのはさすがだなと思いましたし、そういう人を一番近くで見られるのが本当に良かったです」と、リーグを代表する選手の凄みを間近で体感したことは金近にとっての財産。そして、千葉Jは観客動員でも常にリーグ上位の人気クラブとあって、ブースターの存在もモチベーションになった。 「アウェーにも来てくれますし、すごく熱いブースターが多くて一緒に戦ってる感があるので、その分頑張らないといけないなと思います。アウェーに行った時にすごいなと思うチームは他にもありますが、やっぱり千葉ジェッツのブースターが一番だなと思います」 金近は、今シーズンで印象に残った試合として12月9日の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦を挙げた。いずれもキャリアハイとなる3ポイントシュート成功7本、22得点を叩き出した試合だ。ただ、これはアウェーでの試合だった。「相手のブースターが静かになる感じは好き」という金近も、「ホームで決めて盛り上がるのが一番。来シーズンはホームでいっぱい決めたいです」とブースターへの恩返しを誓う。もちろん、その先にあるのは金近がまだ経験していないリーグ制覇だ。 「CSのファイナルの舞台で戦いたい、優勝したいという気持ちがすごくあります。チームとしてもそこを目標に戦ってきて、セミファイナルで終わってしまって悔しい気持ちを全員が持ってると思います。来シーズンどういうチームになるかはまだわからないですが、しっかり目標を達成したいです」 最後に、金近からブースターへのメッセージをお届けしよう。1度しか獲ることのできないタイトルを手中にしたこの機会を、千葉Jの再浮上と自身のさらなる飛躍に向けて弾みにしていく、その決意の表れだ。 「今シーズンは本当に応援ありがとうございました。苦しい時期もありましたが、ホームでもアウェーでもずっと熱い声炎を送ってくれて、それが自分たちの原動力になっています。来シーズンも引き続き応炎していただけたら嬉しいですし、皆さんにしっかり恩返しできるようにより良い成績を残して、個人的にはまたAWARD SHOWに来られるように頑張ります!」 取材・文=吉川哲彦
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