ストックを持って歩く中高年が急増中?「ノルディックウオーキング」とは
通常のウオーキングより高い効果
小山さんは「健康のためのウオーキングであるとともに、普段は車に乗っていて気が付かない身の周りの世界をゆっくり見て歩き、自分が住んでいる世界をあらためて知る。これもウオーキングの大事な利点ですね」と話します。長野市街地を展望する道を下りながら再び善光寺の近くに寄り、出発地点に戻ったのは昼前。この日は7.5キロを1時間45分ほどで歩き、「ちょうどいいペースだった」と小山さん。「この調子で歩けば10キロコースも大丈夫ですよ」と声をかけていました。
ノルディックウオーキングはポールを持って突きながら歩くので上半身の運動にもなり、エネルギー消費が通常のウオーキングより20%ほど高まるとされます。このため生活習慣病の予防や肥満対策、体力づくりなどに寄与することが期待されています。ポールで歩く機会が頻繁になくても「日常生活を変えるきっかけになります」と話すのは参加者の60代の主婦。「このウオーキングに参加してから、これまで自転車を使っていた用事も“歩いていこう”と意識的に考えるようになりました。これから年齢を加えていくので、今のうちに健康な体をつくっておきます」と話していました。 ノルディックウオーキングに使うポールは外国製、日本製ともにあり、スポーツ用品店などで数千円から1~2万前後で購入できます。登山に使うポールとは構造や使い方に異なる点もあり、店などで詳しい説明を聞くことができます。 (高越良一/ライター)