英語俳句で「初デートの失敗談、甘酸っぱく詠み上げ」伊藤園お~いお茶大賞に 兵庫・有馬高3生
伊藤園(東京)が主催する「第35回伊藤園お~いお茶新俳句大賞」で、有馬高校総合学科3年、奥山華さん(17)の作品が英語俳句の部大賞に選ばれた。初デートの失敗談という青春の一コマを甘酸っぱく詠み上げ、応募総数3万629句から選出。来春以降、「お~いお茶」シリーズのパッケージに掲載されることになり、奥山さんは「自分の作品が商品に載るなんてびっくり」と喜んでいる。(黒田耕司) 【写真】俳句大賞に小5輝く 応募194万から猪名川町の小柳さん first date wrong shoes can’tconcentrate (初めてのデート この靴じゃなかった ずっとうわのそら) 昨夏、交際1カ月ほどで迎えた初デートで少しでもかわいく見られようとおしゃれをしたが、靴擦れができてしまいデートに集中できなかった思い出を作品にした。奥山さんは「普段はズボンにスニーカーが多いけど、ワンピースとデートのために買ったヒールのある靴を選んでしまった」と笑いながら振り返る。 同部門の選評では、物語の流れを語順だけで鮮やかに語る締まった句とし、「date」と「concentrate」で韻を踏んでいる点も評価された。 奥山さんは英語の授業で俳句に取り組み、同校生徒約230人と共に応募した。英語を学ぶのは好きだが、俳句を詠むのは初めて。「まずは日本語で考えて、英単語を当てはめていった」という。受賞の報に言葉を失うほど驚いたが、「単語の勉強になったし、頑張ったらもっとうまくつくれるかもっていう発見があった」と英語学習の励みにもなっている。 日本語訳は最終審査員を務めた俳人の星野恒彦さんが手がけた。奥山さんは「すごくきれいな文章で自分の思いを表してくれた」と笑顔を見せる。 ちなみにこの時のデートでは、痛みで動けなくなった奥山さんに交際相手が気付き、持参のばんそうこうを貼ってくれたという。2人の交際は、今も続いている。