大舞台へ総仕上げ 金沢おどり20日開幕 芸妓衆と奏者、合同稽古
20日開幕する第21回金沢おどり(同実行委員会、一般財団法人石川県芸術文化協会、北國新聞社主催)に向けた大和楽(やまとがく)奏者とのつぼ合わせ(合同稽古)は18日、会場となる石川県立音楽堂邦楽ホールで行われた。ひがし、にし、主計(かずえ)町の金沢三茶屋街の芸妓(げいこ)衆は、生演奏に合わせて踊りを総仕上げし、大舞台に向け意欲を高めた。 今年は幕開けを飾る三茶屋街合同の素囃子(すばやし)「風流船揃(ふなぞろえ)」に続き、舞踊絵巻「寄(よせつどう)加能(かのうの)賑(にぎわい)芸妓(はなの)舞(まい)」を披露する。芸妓衆は各場面で大和楽や囃子、箏の奏者と息を合わせた。 能登半島地震からの復興を祈る舞踊絵巻は「四季の花」(ひがし)に始まり、「田植(たうえ)」(にし)で里山の原風景を描き、芸に生きる姿を花にたとえた「花を恋(こ)い」(主計町)と続く。能登の祭りを想起させる「お祭」(ひがし)、三茶屋街合同の「あすなろう」で自然と共に生きる人々を描写し、「雪の舞」(にし)で雅な世界を伝える。 長唄「若菜摘」(午後1時の部)を披露する主計町のかず弥さん、ひがしの小千代さん、小鼓一調「わたつ海」(午後4時の部)を演じるにしの乃莉さんら名妓も舞台を練り上げた。お座敷太鼓、総おどり「金沢風雅」も稽古した。 総合演出を務める寿柳(としやぎ)流の寿柳貴彦宗家家元と、正派若柳流若柳会の若柳宗樹(そうじゅ)会長、西川流の西川千雅(かずまさ)家元が指導した。大和楽の大和櫻笙(おうしょう)家元と共に演奏との間合いや舞台の転換を確認した。長唄の十六代杵屋喜三郎さん、岡安祐三朗さん、杵屋君三郎さんらが稽古を支えた。 金沢おどりは県立音楽堂邦楽ホールで、23日までの4日間、各日午後1時、同4時に開演する。入場料はS席(指定)8千円が残りわずか、A席(自由)7千円。22日は千円増。プラチナ席(指定、プログラム付)は完売。チケットは北國新聞イベントガイドのほか、CNプレイガイド=0570(08)9999=まで。