「固定残業代」は就活生に悪印象? そもそもなぜ導入されているの?
固定残業代のある会社がブラックか判断するポイント
固定残業代のある会社がブラックかどうか判断するには、「離職率」「超過分の支払い」「残業時間」の3つがポイントになります。どのような点に注意すべきかそれぞれ見ていきましょう。 ■離職率 固定残業代のある会社がブラック企業か判断する場合、参考になるのが「離職率」です。厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)」によると、入社してから3年以内の離職率は新規高卒が37.0%、新規高卒が32.3%となっており、約3割程度が3年以内に会社を辞めていることがわかります。 つまり、離職率が3割を超える会社は離職率が高めで労働環境があまりよくないことが予想されるため、ブラック企業を避けたい場合は「ハローワーク」や「四季報」などで離職率を事前にチェックしておきましょう。 ■超過分の支払い 固定残業代が導入されていても、残業時間がオーバーしてしまった場合は「超過分」も別途支給されます。しかし、ブラック企業では超過分について「未払い」になるケースがあるため注意が必要です。 ■残業時間 固定残業代に含まれる時間は、原則として「45時間」が上限となります。なぜなら、時間外労働の上限は労働基準法によって「月45時間」「年360時間」と決まっているからです。そのため、固定残業代に含まれる残業時間が45時間を超える場合には違法なブラック企業である可能性があるため、応募は慎重に検討しましょう。
固定残業代のある会社は残業を避けたい人には不向きな可能性がある
固定残業代のある会社は、毎月残業が発生することが予想されるため、残業を避けたい人にはあまり向いていません。しかし、固定残業代は残業時間にかかわらず支給されるというメリットもあるため、残業に抵抗がない人とは相性がよい可能性もあります。 ただし、固定残業代のある会社の中には「超過分の未払い」や「残業時間」を巡ってトラブルになるケースなどもあるため、ブラック企業かどうかを判断する際には、四季報などで事前に離職率をチェックしておくと参考になります。 出典 株式会社ワークポート ビジネスパーソンの「残業」に関する意識調査 厚生労働省 新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者) 厚生労働省 時間外労働の上限規制 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部